明日、8年ぶりの凱旋先発の広島・黒田が、マエケンから直前情報収集
ヤンキースからFAとなり広島に復帰した黒田博樹(40)が、明日、29日のヤクルト戦で先発することが28日、発表された。一方のヤクルトの先発は、2013年のドラフト1位、杉浦稔大(23)。マツダスタジアムの開幕3連戦のチケットは、すべて完売。あいにく天気予報は雨模様で、カープの営業サイドはやきもきしているが、最新の天気図では昼過ぎには雨が上がる予報でなんとかプレーボールが聞けそうな方向だという。 黒田の登板前日はノースロー調整。この日のデイゲームに備えた試合前の練習中には、開幕投手を務めながら不運な守備の乱れもあって勝ち投手になれなかった前田健太と“密談”を交わしていた。 「ヤクルト打線について、いろいろと話を聞きました。各バッターがどんな反応をするのか。彼は、そこをどう見たかとか、去年までの傾向などを。それらを明日は参考にしなければならない。ヤクルト打線は、いい打線ですよ」 黒田のピッチングスタイルは、「フロントドア」と呼ばれるツーシームを軸に、相手バッターの反応を見ながら、打ち気や狙いを読み、ストライクゾーンで勝負していくもの。メジャーでは、対戦チームが日本より多いため、データよりも打席での反応を見ながら配球を作った。そういうタイプの黒田にしてみれば、同僚マエケンがマウンドで感じてきた直近の“生情報”こそが、なによりの勝利への好材料となる。 山田、川端、ミレッジ、雄平、畠山と並ぶ打線は確かにセ・リーグ最強と言っていいのかもしれない。昨季、日本人の右打者としてシーズン最多安打を記録した1番の山田は足も使える。真中監督は「待球」「仕掛け」という黒田対策を口にしているが、何をしてくるのかわからない不気味さもある。 それでも黒田は、マエケン情報をインプット。万全のシミュレーションを行うと同時に、静かに凱旋登板前日の心境を語った。 「コンディションは作ってきました。心境としては昨日も今日もそう変わりません」