甲子園での経験・実績は世代No1 明石商の剛腕・中森 交流試合の注目選手!
2020年甲子園高校野球交流試合の第5日第1試合で、明石商(兵庫)は桐生第一(群馬)と対戦する。経験豊富な明石商のエースが中森俊介投手(3年)だ。 【写真特集】大阪桐蔭からタイムリーを放つ来田 1年の夏から甲子園のマウンドに上がり、2年では春夏連続で4強入り。大舞台での経験と実績は世代ナンバーワンだが「こだわりは特にない」。理想は勝てる投手。星稜(石川)からドラフト1位でヤクルト入りした奥川恭伸のように、マウンドから“打てない”と打者に感じさせる雰囲気を漂わせることが目標だ。 今では珍しくなったワインドアップから最速151キロの直球に加え、スライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークを巧みに操る。「調子が悪くても常に試合を作れる投手になりたい」と、三振を狙うこともなく、低めに投じることだけに意識を集中する。 コロナ禍で全体練習が自粛となった約2カ月間、極めたいと感じたのは直球だった。「勝負球がないのが課題。真っすぐの精度が上がったら、変化球も生きてくる」。米大リーグ・ツインズの前田健太の広島時代の投球フォームを繰り返し見て、リリースの瞬間にだけ力を入れる投球フォームに取り組んだ。 調子のピークは交流試合に合わせている。過去の甲子園ではいずれも敗戦の責任を負っているだけに「最後の甲子園なので勝って終わりたい」と宣言する。甲子園で成し遂げていない完封で、高校生活の締めくくりを目指す。【藤田健志】