中学受験のプロが「受験生が大きく伸びるのは直前期」という理由
夏休みが終わればいよいよ入試に向けての仕上げの時期にはいってきます。どのようにして最終的な志望校を確定するのか、過去問はどのように進めればよいのか? 塾がお膳立てしてくれる最難関校はともかく、それ以外の学校を志望している子の親御さんは意外に情報がないといいます。子どもを本当に伸ばしてくれる志望校の見極め方や選び方、その志望校に合格するための効果的な「過去問対策」をやり方を、大人気プロ家庭教師の安浪京子先生が詳細に説明した『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』から抜粋して、そのノウハウの一部をご紹介します。 ● 無駄な遠回りをしない! 6年生秋以降の合格最短ルート 本書の第5章で話す内容は、すべて6年生の秋以降の話になります。 最短で志望校に合格するためには、適正な手段を取る必要があります。がむしゃらに勉強をしても意味はなく、全受験生が対象の模試の結果に一喜一憂するのもナンセンスです。ただし、ここでいう最短とは「最小の努力で」という意味ではありません。 無駄な遠回りをせずに然るべき方法を取る、という意味です。 そのためには、 ・無駄な勉強で時間を浪費しない ・適正な模試を受け、結果を活用する ・子どもの学力を正確に把握する ・学力のピークを本番に合わせる ・子どものメンタルを理解する ・ある程度親が管理する ことが大切です。 ● 「直前期」は詰め込みも この章では詰め込みの方法もお話ししていますが、これができるのは直前期(本番2~3ヵ月前)のみ。第3章で「過去問を早い段階で仕上げてしまわない」とお話ししましたが、受験生が大きく伸びる(いわゆる本気になる)のは直前期です。 なぜなら、入試まで100日を切ると子どもにとっても「中学入試=遠い未来」ではなく、「中学入試=我がこと」になるからです。 この期間は親にとっても体力、気力、何より精神力が試されます。 この方法を6年生の夏前、まして5年生や4年生の時にさせてもあまり効果はありませんが、受験生の最後の追い込み方と仕上げ方を前もって知っておくと、長い中学受験期間を少し俯瞰して見られるのではないでしょうか。 *本記事は、『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』(安浪京子著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集して作成したものです。
安浪京子