伝統のオフロード性能 水深850mmに対応、レンジローバー初のEV「最も静か」
英国の高級電動SUV 2024年発売へ
JLR(ジャガー・ランドローバー)は、新型の電動SUV「レンジローバー・エレクトリック」の予告画像を公開するとともに、予約受付開始時に優先的に案内するプライオリティアクセスへの登録サイトをオープンした。 【写真】レンジローバー初のBEV、迎え撃つ高級SUVは?【BMW iX、メルセデス・ベンツEQS SUVを写真で見る】 (34枚) ブランドの最上位SUVであるレンジローバー初の完全EVモデルであり、JLRのプロダクト・エンジニアリング担当責任者であるトーマス・ミュラー氏は、「これまでで最も静かで洗練されたレンジローバー」になるとしている。 同社は当初、予約受付を年内に開始するとしていたが、現在では2024年に正式に販売を開始することになっている。 レンジローバー・エレクトリックには、内燃エンジン車とEVの両方に対応したMLAフレックス・プラットフォームが採用される。予告画像によると、独自のデザイン要素がいくつか見受けられるものの、基本的なスタイリングは既存モデルを引き継いでいるようだ。 また、800Vアーキテクチャーにより超高速充電に対応する。
最大850mmの渡河水深 伝統のオフロード性能
レンジローバー・エレクトリックの仕様の詳細はまだ明らかにされていないが、ミュラー氏はエンジン車と同じ「どこへでも行ける」性能を持ち、他の高級電動SUVを凌ぐ牽引、渡河(最大水深850mm)、全地形対応能力を備えているとした。 2基のモーターを搭載し、オフロードでのポテンシャルを高めるトルクベクタリングなどを実装すると予想されている。 JLRは現在、スウェーデンやドバイなどでプロトタイプによるテストを行っている。同社によると、このテストでは特にアンダーフロア、バッテリーの耐久性、温度ディレーティング(定格値以下での動作)などを検証するという。 レンジローバー・エレクトリックは、既存のマイルドハイブリッド車、PHEVとともに英ソリハルで製造される。当初はサードパーティ製のバッテリーを使用し、最終的にはJLRの親会社タタが計画中のサマセット州のギガファクトリーで生産されるバッテリーに切り替える予定だ。 バッテリーと電気駆動ユニットは、英ウォルバーハンプトンにあるJLRのエレクトリック・プロパルション・マニュファクチャリング・センターで組み立てられる。