Bリーグ王者のエースでも「地元開催W杯は選出されず」…バスケ代表“最後のキーマン候補”今村佳太が振り返る「悔恨の沖縄」と「五輪への想い」
昨夏に開催されたFIBAワールドカップ2023。自力出場では48年ぶりとなるパリ五輪を決めた日本代表の戦いぶりは、多くのファンを熱狂させた。そこで生まれた「ブーム」と言ってもいい熱量を、Bリーグの選手たちはどう受け止めたのだろうか? 2022-23シーズン王者、琉球ゴールデンキングスのエースが語った思いとは。<NumberWebインタビュー全2回の2回目/最初から読む> 【写真】「『スラムダンク』と全く一緒…?」昨年のW杯で“流川と桜木のハイタッチ”彷彿の「リアルスラダン」決定的写真や美人女優妻も…“Bリーグ王者”琉球のエース・今村佳太のイケメンカットも見る(50枚超) 「日本一の選手になれ」 昨シーズンの開幕前、チームを指揮する桶谷大HC(ヘッドコーチ)からそう言われたのが今村佳太だ。昨年のバスケットボールW杯の会場となったアリーナをホームアリーナにする、琉球ゴールデンキングスのエースである。 そんな今村は、日本代表がW杯で新たな歴史を築いていく様を見て、日本人として気持ちを高ぶらせる一方で、複雑な感情も抱いていた。
Bリーグ優勝でも…代表には選出されず
何しろ彼は開幕前の「日本一の選手になれ」というメッセージにしっかり応えたばかりだったのだ。W杯のおよそ3カ月前に幕を下ろしたBリーグの2022-23シーズンで、琉球を初優勝に導いていた。 リーグの頂点を極めたはずだった。それでもW杯を戦う日本代表のメンバーに入れなかった。 「自分が『戦いたい』と思っていた世界の選手たちに挑んでいる日本の選手たちを見ていたら、やはり、悔しかったですよ……。その前のシーズンの結果もそうですけど、僕は琉球ゴールデンキングスの一員として、沖縄を背負ってプレーしてきました。だから、(琉球のホームアリーナである)沖縄アリーナで行なわれるW杯の舞台に立つことにはすごく大きな意味があると思っていたので。 結果的にうちのチームからW杯メンバーに入った選手はいなくて。チームとしても、個人としても、すごく悔しい思いがある中で試合を見ていました」 もちろん、あの悔しさは忘れない。ただ、その苦い経験を糧にするチャンスは自らつかみとった。 今年2月、あのW杯以来初めてとなる日本代表の合宿が行なわれたのだが、そこで代表に復帰した。パリオリンピックへ向けた再始動の意味を持つタイミングで、およそ2年ぶりとなる待望の代表の舞台だった。 合宿序盤でのミーティングで、日本代表のトム・ホーバスHCからパリオリンピックの目標が発表された。 「パリオリンピックでは、グループリーグ突破を目標にします」 ホーバスHCはとにかく目標を大切にする。それがチームを1つにすると確信しているからだ。だから、目標達成のためにふさわしくないようなプレーを選手が見せると、鬼の形相で叱りつける。昭和と比べてコンプライアンスが厳しくなっているのは、一般社会だけではなく、スポーツ界でも同じこと。 ただ、ホーバスHCの妥協なき姿勢に対して選手から不満の声はあがらない。ホーバス自身が目標を信じて疑わずに行動していることをわかっているからだ。ホーバスの強みはきちんと叱れるところにある。
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