[山口県]山林火災、延焼拡大 山口市一部地域に避難指示
18日夕に山口県山口市秋穂二島の県セミナーパーク付近で発生した山林火災は、20日に火が出たとみられる場所とは反対側の同市名田島地区の山の斜面で炎が立ち上がる様子が確認されるなど延焼が広がった。山口市は20日、名田島、秋穂二島地区の一部の33世帯に警戒レベル4にあたる避難指示を出した。これまでにけが人や民家への被害は確認されていない。 同市消防本部は20日午前6時からヘリコプターによる消火活動を再開した。周辺の複数の住民によると、早朝は山頂付近に煙が見える程度だったが、昼すぎからは炎が立ち上がり、山の斜面を下ってきたという。午後4時ごろには18日深夜の焼け跡とみられる地点よりも延焼が広がった。 名田島地区では地域住民が心配そうに消火活動を見守る姿があった。同地区に住む男性(77)は「いつの間にか燃え広がっていて驚いている。風も出てきたので本当に心配」と不安そうに話した。 同本部によると、19日までに推定約30ヘクタールが焼失。20日午後5時40分現在で同本部や消防団ら226人が消火活動にあたっているほか、県と自衛隊のヘリコプター計6機で散水を280回したが、鎮火のめどは立っていない。