モットーは「楽しく、元気に、可愛く」で全国大会3位入賞 “美意識高め”社会人女子卓球チームいろは
クラブ選手権初出場でベスト8入賞
――2022年のクラブ選手権ベスト8は、初出場での入賞だったんですね。 長谷川さん:はい。初出場で運よくベスト8に入れて、2023年もベスト8、今年はベスト4まで進むことができました。 ――チームの目標としては、やはり「クラブ選手権で勝つ」というところですか? 長谷川さん:そこは各々違っていて、「ちょこちょこ試合に出られればいいな」ぐらいの子もいますね。 ただ、私はクラブ選手権には出たいと思っていたので、そのためには「やっぱり1人ぐらいはしっかり強い人を入れたい」と思っていました。 そのタイミングでちー(宮脇千波、華頂女子高等学校→関西学院大学出身/Rallysアンバサダー)が仕事で東京に来ることを知り、「チームに入ってよ」と誘ったら「いいよ」と快諾してくれたので、入ってもらいました。 ――今やエースとして活躍する宮脇さんとは元々お知り合いだったのですね。 長谷川さん:ちーとは同い年で同じ兵庫県で一緒に卓球やってて、高校に入学するときも一緒に学校見学行ったり、大学も一緒に見に行ったりしていたので、結構仲良くしていました。 関西学院大学で活躍していて、卓球の実力はピカイチだったので、勧誘してチームに入ってもらいました。
選手から監督にシフト
――2022年、初出場でのクラブ選手権ランク入りはやはり感慨深かったですか? 長谷川さん:正直に言えば、そこまででもなかったです(笑)。 クラブ選手権の重みもあまりわかっていなかったので、最初は「旅行ついでに大会出よう」ぐらいの感覚でした。 そのとき既にチームとしても戦力は揃っていたので、「まあ、これぐらいは勝てるよね」とは思っていました。 ただ、ベスト8に入って来年度の全国大会推薦を取れたのは良かったです。東京都は予選から熾烈なので。 ――その翌年の大会は、竹田さん(竹田彩乃、愛知みずほ大学瑞穂高等学校→関西学院大学出身)も出ていますよね? 長谷川さん:はい。ちーの関西学院大学時代の後輩ということで「入ってもらおう」となって勧誘しました。 「今年はベスト4に行けるかも!」と思っていたのですが、準々決勝で、優勝したロータスに負けました。 しかも、マッチカウント0-3だったので、けっこうコテンパンにやられましたね。 ――そこから今年はついにベスト4に入りました。 長谷川さんは監督としての活動が中心でしたよね? 長谷川さん:やっぱり若い子に試合は頑張ってもらったほうがいいなと思って(笑)。 あとは私自身の問題で、サービスやフォア打ちすらもまともにできないようなイップスのような症状になってしまい、「もう選手として出るのはキツイかな」というのもありました。 長谷川さん:選手が足りなかったら出られるように、一応選手登録はしていましたが、試合には出なかったです。 予選リーグがあったら思い出として1回ぐらいは出ようかと思ったのですが、予選リーグが今年からなくなりましたし、クラブ選手権自体のレベルも年々上がってきていて、捨ててもいい試合がなかったので結局出ないことを選びました。 ――確かに、クラブ選手権はどんどんレベルが高くなっている印象です。 長谷川さん:特に女子は結婚すると名字が変わっていることがあるので、「この選手誰だろう?」と思って、実際に当たったら「めっちゃ強い選手やん!」となることも多くて、情報が意外と集めにくいです。 そういった事情もあって、「この状況のなか、勝ちを計算できない自分が出るのは違うな」と思って、監督に専念していました。 ――選手として試合に出られなかった部分は、何か思うところがありましたか? 長谷川さん:いや、特になくて単純にベスト4に入れてかなり嬉しかったですね。 試合のオーダー予想も当たったし、タイムアウトもいいタイミングで取れて勝てた試合もあったし、監督としての務めを果たせたかなと思っています。 また、チームメイトはみんな年下なので「ありがとうございます!」という感じでとても感謝してくれましたし、楽しくできました。 2年連続ベスト8からベスト4にワンステップ上がれたので、ちー(宮脇)も喜んでいました。というか、ちー“が”一番喜んでいました(笑)。それが嬉しかったですね。