落とし物はLINEでさがそう! 西鉄が1月から新サービスを導入/福岡県
西日本鉄道(福岡市)は2025年1月9日から、バスや電車などでの落とし物の問い合わせを、LINEでいつでも行えるサービスを始めます。同社では年間約18万件の拾得物が届けられ、6万件の照会が入るそうで、AI(人工知能)による画像検索システムなどを活用しながら、返却率の向上や担当者の負担軽減につなげていきます。 【画像】LINEを使った「落とし物クラウドfind」の流れ
いつでも気軽に問い合わせ
西鉄が導入するサービスは、アプリケーションなどの開発会社「find」(東京)が提供する「落とし物クラウドfind」です。 照会できる対象は、西鉄グループが運行するバス、電車(天神大牟田線、貝塚線など)の車内・駅のほか、同社が運営するソラリアプラザやレイリア久留米、チャチャタウン小倉といった商業施設で拾得されたものです。
利用は、スマートフォンでLINEの友だち登録をして始めます。LINEのトーク画面から専用フォームを開くと、落とした物の特徴を入力できます。写真を送信すれば、AIが目的の物を見つけ出す精度が高まり、時間短縮にもつながります。 これまでは、同社お客さまセンター(050‐3616‐2150)などの営業時間に、電話で特徴を伝え、拾得物のリストと照らし合わせてもらう必要がありました。 サービス導入後は夜間や早朝でも照会が可能で、西鉄の担当者は「お客さまにストレスなく、問い合わせができるようになります」と話します。
AIがマッチングをサポート
西鉄の職員らはこれまで、落とし物が届けられると、拾われた時間と場所、形状や品質などをメモして、データベースに登録していました。“アナログ的”な手法だったため、お客さまセンターの担当者らも、リストに並ぶ文字を頼りに落とし物を見つけ出すのは一苦労だったといいます。 サービス導入後は、職員らが拾得物の写真を撮ってデータベースに保存することもできます。色や形の捉え方は人それぞれですが、写真なら一目瞭然です。find社の和田龍COO(最高執行責任者)は「画像が持っている情報量はとても多い」と話します。 AIによる画像検索機能を備えており、写真の特徴を分析して、膨大なリストの中から条件に近いものを上位に表示できます。これにより、探し物と拾得物をマッチングしやすくなり、落とし主に返却までに要する時間の短縮も図れます。