熊本市長へ"個人献金"の送り主の住所が"企業"…問題は?専門家が解説
KKT熊本県民テレビ
政治資金規正法では、企業や団体は特定の政治家個人や資金管理団体への寄付が禁止されています。一方、例外として、政党やその政治資金団体への寄付は認められていて、扱いなどをめぐって、与野党で論戦が交わされています。
こうしたなか、熊本市の大西市長の資金管理団体が受け取った個人献金について、収支報告書の寄付者の住所が企業や法人の所在地と一致するケースが複数あることが分かりました。 ■熊本市・大西一史市長 「(政治資金規正法では)寄付した方の住所、氏名と住所ということを記載するということになっているので、それが果たして勤務先だから問題なのかということについては現在県選挙管理委員会に問い合わせている状況」
大西市長の資金管理団体「新世代政経懇話会」が県の選挙管理委員会に届け出ている、去年までの3年間の収支報告書です。この中に記載されている献金した個人の住所について、企業や法人の所在地と一致するケースが複数見られることがKKTの取材で分かりました。 大西市長は11日、取材に応じ、住所が企業や法人の所在地かどうかは確認していないものの、あくまで“個人からの献金”と強調。そのうえで次のように述べました。
■熊本市・大西一史市長 「怪しいお金なんじゃないのという風に言われることがないようにするっていうのは、それはもう政治家の務めとしてこれはもう必要なことでもありますし県選管からの回答があって、問題点の指摘があれば、それに応じて速やかに対応したいというふうに考えています」
【スタジオ】 (緒方太郎キャスター) ここからは、政治学が専門の熊本大学法学部・伊藤洋典教授に詳しく伺います。 改めて、政治資金規正法とは、どのような法律なのか、教えてください。 (熊本大学法学部・伊藤洋典教授) 政治活動に使うお金を「どこから集め」「何に使うか」などのルールを定めたものです。今回は「どこから集めたか」という点が注目されています。 (畑中香保里キャスター) 改めて見てみますが、資金管理団体への献金は、「個人」は認められている一方、「企業や団体から」は禁じられています。その理由は? (伊藤教授) 行政は経済活動する特定の企業と結びつくとそこに利益が流れる可能性があるということが主にいわれています。 (緒方太郎キャスター) 今回大西市長は「問題があるか、県選管に確認する」としています。これについて、どのように見られますか?