“プロゲーマーでアイドル” OCTPATH 四谷真佑はなぜ夢を叶えられたのか? 挑戦の原動力を探る
『スプラトゥーン』/OCTPATHで異なる自分の役割
ーー『スプラトゥーン』はチームで戦いますが、OCTPATHもチームの活動になりますね。 四谷:どちらも自分だけが活躍しても勝てないんですよね。『スプラトゥーン』もチームで勝たないといけなかったし、今も僕はOCTPATHのメンバーとして活躍したい。だから自分が自分がというものではなく、客観的に見た時にどういう行動が自分のチーム、グループのためになるのかというのはプロゲーマー時代からよく考えていました。 ーーちなみに、『スプラトゥーン』ではどのような役割をしていたんですか? 四谷:けっこういやらしい役でしたよ。前線に行って隠れてこっそりキルする嫌われ役でした(笑)。 ーーOCTPATHでは? 四谷:バランサーだと思います。個性が強いメンバーを活かしつつ、グループ全体を進めていくような役割だなと自分では思っています。 ーー結構違う役割なんですね。 四谷:年齢を重ねていくうちに変わったんだと思います。今も『スプラトゥーン』をやるんですけど、あの時のキレは出せないなと。今はOCTPATHでの役割の方がしっくりきています。 高校生から変わらない、挑戦する姿勢 ーー今、プロゲーマーを目指す人もアイドルを目指す人も増えていると思います。多くの人にとって憧れの職業であり、四谷さんはその両方を叶えています。 四谷:そもそも、プロチームの募集がなかったのでプロゲーマーになる道は本来なかったんですよね。それでも自分で興味を持ってもらえそうな企業を探して会ってもらうようにお願いして、熱意を持ってプレゼンして、スポンサーになっていただいて、プロゲーマーになることができました。当時は少しでもゲームに関わりがあるような企業を片っ端から調べて連絡を取っていて「はじめてゲームプレイヤーから連絡が来た」って言われることもありました。とにかく諦めないで、絶対に夢を叶えるんだと行動することが大事なんだと思います。 ーーそれを高校生の時にやっていたんですもんね。 四谷:良くも悪くも世間知らずだったんだと思います。今それをやれと言われたらもしかしたらできないかも。でも、かつての僕と同じように若者だからこそ挑戦できるようなこともあると思います。 ーーアイドルについても同じようなことが言えそうですね。 四谷:アイドルも色々な方法があると思うんです。僕たちみたいにオーディション番組に参加する方法もあれば、スカウトされたり、事務所のオーディションを受けたり。その可能性を狭めないでほしいですね。色々な制約や条件があるから諦めるのではなく、自分が夢を叶えることができる道を探ってみてほしいです。 ーーそんな風に挑戦できる理由は何なのでしょうか。 四谷:やっぱり自分が好きなものだからというのも大きいと思うのですが、それ以上に、周りの人が応援してくれたからこそだと思います。ゲームもアイドルも友達やファンのみなさんが応援してくれたし、その応援している声に絶対に応えたいという気持ちがありました。自分がなりたいものを周囲の人に話して、もしかしたら最初は反対されたり応援してくれないかもしれないけど、夢に向かって頑張る姿をみたら「応援したいな」と思ってもらえるようになると思います。そうして、周りが応援してくれるようになるともっと頑張れるんです。そうして、みんなの期待に応えたいという想いが僕にはあったから、挑戦できたんだと思います。 ーーでは、そんな四谷さんが考える今のOCTPATHの目標は何ですか? 四谷:結成当初は「3年後に武道館に立つ」を目標にしていて、今ちょうど結成して3年になるのですが、現状まだ武道館には立てていないです。でも昨年11月から新メンバーも加入して新体制になって、地に足がついてきたので、ここからまた走り出して目標だった武道館、アリーナツアーとどんどん大きくなっていきたいです。 ーー最後に、プロゲーマーやアイドルをはじめ、色々な夢を持っている若者にメッセージをお願いします。 四谷:夢を叶えるために色々な逆境があると思います。でもとにかく挑戦してみることが大切なんだと思います。もし今プロゲーマーやアイドルになれていなかったとしても、「あの時挑戦してよかったな」って思えていると思うんです。だから、夢は諦めずに挑戦してほしいなと思います。色々な角度からアプローチしてみたら道は広がると思うので、頑張ってほしいです。
佐々木翠