花粉対策重点区域は50キロ圏内 県庁所在地から、政府が複数指定
政府は1日、花粉の発生源となるスギ人工林の伐採や花粉飛散の少ない品種への植え替えを集中的に進める重点区域として、県庁所在地から50キロ圏内にまとまった人工林がある地域を複数指定すると発表した。都道府県と調整した上で、3月までに重点区域を公表する。東京や大阪など人とスギが多い都市部を中心に指定する方針だ。 花粉症に関する関係閣僚会議を1日、持ち回りで開き方針を確認した。重点区域での伐採面積は、全国のスギ人工林の約2割に相当するという。政府は昨年、伐採面積を現在の年約5万ヘクタールから10年後には約7万ヘクタールに増やす目標を掲げた。 このほか、伐採するスギ人工林の利活用を促すため、国産材を使った住宅が分かるようラベルによる表示制度を創設することも確認した。 摂取すると花粉によるアレルギー症状の緩和が期待できるコメ「スギ花粉米」については、実用化に向けた官民連携の検討会議を1月に開き、課題を整理した。