「厳しいかもしれない」松山英樹が明かした2023シーズン苦悩の日々
佐藤 松山くんレベルでも「いけるな」と思った次の日に「何これ」みたいなことがあるわけですね。でもその翌週の「ザ・プレーヤーズ(3月9日~12日/フロリダ州)」ですよね。あのときは初日は出遅れて90位台でしたが、最後には優勝争いまで上がっていった試合で、めちゃくちゃテンションが上がる楽しみな展開でしたけども。最終日最終組の2時間半ぐらい前の組から、一時優勝争い(結果は単独5位)まで行きましたけど、あのときはどんな感じだったのですか。 松山 2試合連続で予選落ちしたその日にコーチ(黒宮幹仁氏)が合流して、どういう方向性で行こうかと話をしました。ショットもパットもこういう方がいいんじゃないかなっていうことを言われて、納得した形でやっていきましたが、初日はちょっと打ってしまいましたけど、でも新しくやることをやり切れたっていう感じと、良くなるというきっかけがあったので。2日目・3日目も、自分の中でこうしたらいいんだなっていうのがちょっと見えたので、大丈夫かなというのがあって。最終日は、ショットもパッティングもうまくかみ合ってくれたっていう感じですね。 佐藤 最終日は14番の落とし穴(ダブルボギー)がありましたけど、ちょっと振り返りたくないかもしれませんけど、あのセカンドショット(グリーン右サイドへ大きく外してしまったショット)、僕はちょっと意外というか、絶対に行ってはいけないところですよね。 松山 一番行ってはいけないところですね。ティーショットは完璧に打ったんですけど、セカンドは向かい風が強くて、残り200ヤードちょっとで、5番アイアンをしっかり打つか、4番アイアンで抑えるか微妙な距離だったんです。前の週までボールが飛んでいなかったというのがずっと悩みだったので、「もしかしたら飛ばないんじゃないか」と5番アイアンを持てずに大きめの番手で合わせようとして。ちょっとボールに泥もついていたんですけど。 佐藤 ああ、なるほど・・・。 松山 「絶対にやっちゃいけないミスをここでやっちゃったな」という。特に優勝争いしているときは最悪左サイドのバンカーでいいのに、それを打てなかったのがちょっとショックで。 佐藤 試合後のコメントで、14番とか、15番のティーショットとか、最後の18番(ボギー)とか、ああいうミスがなければ優勝争いできると思いますと話していましたが、そういういったジャッジのミスがあったということなんですね。 松山 そうですね。15番は完全なミスショットでしたけど、パーでいけたので、14番ですね。