呼子くんち、親子鯨が闇夜に輝く 2年前に復活した秋祭り 11月10日まで
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江戸時代に捕鯨で栄えた唐津市呼子町で9日夜、鯨の山車を曳(ひ)く秋祭り「呼子くんち」が始まった。曳き子たちが「ヨイヤサー」と威勢のいい掛け声を響かせ、明かりで浮かび上がった鯨の親子が悠々と街を巡った。10日まで。 同じ名称で主に戦前まで開かれていた祭りが、2年前に形を変えて復活した。山車は午後6時に鯨組主(くみぬし)中尾家屋敷を出発。船に乗せての海上巡行は見送り、明かりをともされた鯨の親子は呼子大橋下の弁天島方面をゆっくりと進んだ。 3回目となる今年は、しの笛奏者・佐藤和哉さん(42)=唐津市出身=が編曲した囃子(はやし)に地元の子どもたちも加わり、祭りの定着に向けた取り組みも進む。呼子くんち実行委員会の松尾信会長(42)は「子どもたちが盛り上げてくれた。いつまでも続く祭りにしていきたい」と話した。 10日は、親子鯨が午前9時半に出発。呼子朝市通りを通って呼子台場みなとプラザに設ける御旅所に向かい、同11時から神事が行われる。午後0時半に御旅所を発ち、鯨組主中尾家屋敷に格納される。(松岡蒼大)
松岡蒼大