小林克也&江本孟紀氏、音楽への熱い思い語り合った 25年元日、ニッポン放送特番で濃密90分の異色対談
DJの小林克也(83)と南海、阪神などでプレーしたサンケイスポーツ専属評論家の江本孟紀氏(77)が来年元日に放送されるニッポン放送の特番「小林克也と江本孟紀の青春の洋楽グラフィティ」(後1・30)で共演することが26日、分かった。壁にぶち当たった時「音楽に救われた」と語る江本氏の思いをレジェンドDJが受け止める90分の異色対談。年始にぴったりでハートフルな内容となった。 音楽業界と野球界のトップランナーが有楽町で初対面。「江本さんって癖のある人だし、どんな洋楽を聴いているのかな」と興味津々の小林に対し、江本氏は真顔で「僕は音楽がなかったら、もうとっくに駄目になっていると思います」と打ち明けた。 日本の歌謡曲にクラシック…とジャンルの枠にとらわれずに聴き込んできた江本氏だが、とくに心の支えになっていたのは洋楽だ。 高知商高から法大に進み、社会人の熊谷組を経て、1971年ドラフト外で東映(現日本ハム)に入団。1年後に南海にトレードされ、野村克也(享年84)とバッテリーを組み、1メートル88の大型投手として開花した。阪神に移籍後もエース格として活躍。通算113勝をあげたが、そのキャリアは波瀾(はらん)万丈で、挫折もあった。 高知商高時代の3年春、出場が確実視されていた選抜開幕3週間前に、自身は無関係の部内の暴力事件が発覚し、出場辞退となった。夏も出場辞退に追い込まれた。その当時、聴いたのがビートルズだった。 「来日が高校1年生前後だった。熱狂しましたね、みんな。都会に憧れている頃でしたね」 法大4年時は、ほぼ部活動に参加せず、フィリピンバンドの運転手のアルバイトをやっていた。プロのスカウトが「見向きもしてくれなかった」。やさぐれそうな時期に出会ったのが、エルビス・プレスリー、エルビス・コステロ、アニマルズ、CCRといった60、70年代の洋楽だった。 「アメリカって、前向きじゃないですか。映画でもハッピーエンドで。随分助けられました」 現役時代、球場の往復の車中で気分を切り替えるため聴いたのも洋楽。