京阪がファミリーレールフェア 電車の部品販売など人気
京阪がファミリーレールフェア 電車の部品販売など人気 THEPAGE大阪
京阪電車がこのほど大阪府寝屋川市の寝屋川車両基地で「ファミリーレールフェア」を開き、家族連れや鉄道ファンが大勢詰めかけた。今年で14回目の恒例行事。ふだんは体験できない電車とのふれあいや、なかなか入手できない鉄道部品などを求めて、大人から子どもまで盛り上がっていた。
声援を受け子どもたちが電車の綱引き対決
子どもたちのいちばん人気は、電車と力比べ綱引き大会。係員がどんぐりまなこの顔に仕立て上げた電車に、おそろいのヘルメット姿の子どもたちが挑戦した。オーエス、オーエスのエールに励まされ、子どもたちが力いっぱい綱を引く。最初はびくともしなかった電車がゆるゆると動き始めて、子どもたちの勝ち。思わず歓声をあげて喜んでいた。 工場内では電車を巨大クレーンで吊り上げる作業が公開された。クレーンの腕が下りてきて電車をつかみ、そのまま吊り上げていく。さらに天井高く吊り上げたまま電車を前へ移動させ、今度は電車を吊り下げて、しっかり固定する。一連の作業が無事終わると、見守っていた参加者から拍手が沸き上がった。 その他にも、電車に乗ったまま洗車機を通り抜ける「洗車でGO!」や、レールを走る作業用自動車への乗車体験、運転台や車掌台で各種操作を体験できる「運転士は君だ、車掌は僕だ」など、体験型イベントが目白押しだった。
京阪から全国へ広がる電車の夢
鉄道ファン注目は、レアもの部品のオークション。入札制で京阪特急のシンボル「鳩マーク」などが展示され、詰めかけたファンが目を凝らしてながめていた。 鉄道部品・グッズの即売コーナーも大にぎわい。京都市伏見区からやってきた親子は「深草」「急行」と記された表示部品などを購入。父親によると、自宅前に京阪電車が走っているため、小3男児は幼いころから京阪電車のファン。今では親子で全国へ出かけ、いろんな電車に乗るのが楽しみという。 中でも、男児は古い車両が好きだという。男児に理由を聞くと「昔らしいにおいがいい」と、文学的な表現で答えてくれた。鉄道は乗るのも撮るのも好きとのことで、この日もカメラをぶら提げていた。見慣れた京阪電車への思いを募らせるとともに、電車をテーマに時空を超えて想像力の翼を広げている成長ぶりがうかがえた。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)