焙煎時に発がん性物質が生成…?コーヒーは本当に体に良いの? 体に与える影響を米研究から解説
アイスコーヒーを飲みながら作業に没頭したり、お気に入りの椅子に座ってホットコーヒーとおやつを楽しんだり、毎朝コーヒーを片手に出勤するなど、私たちの多くはコーヒーを日常に取り入れている。そんな身近な存在だからこそ、ふと疑問に思う。「コーヒーって、体にいいのかな?」 【写真】病気のリスクや美肌にも効果が!? コーヒーを飲む9つの健康メリット アメリカ食品医薬品局(FDA)によれば、ほとんどの人は1日に最大400mgのコーヒーを摂取したとしても、体に悪影響はないとのこと。コーヒーの飲み過ぎが引き起こすと言われるさまざまな問題(心拍数の増加など)を考慮すれば、毎日のコーヒー習慣が健康に悪いのではないかと心配になる人はきっと多いはず。そこで今回は、コーヒーが体に与える影響について、専門家が詳しく解説。 ※この記事は『Prevention』からの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。
コーヒーは体にいいの?
1991年、世界保健機関(WHO)はコーヒーを「おそらく発がん性がある」に分類し、2016年には「コーヒーの発がん性を示す決定的な証拠はない」と発表。それ以降、コーヒーに関するニュースは概ね肯定的なものが多く、適度な摂取は健康に害を与えるどころか、実際には体に良い影響をもたらすというのが主流になった。 そして2018年、カリフォルニア州で新たにプロポジション65という法令が施行されると、コーヒー製品に発がんリスクを警告するラベルを貼るべきかどうかについて議論が巻き起こった。なぜなら、コーヒーが焙煎されるとアクリルアミドという化学物質が生成され、この物質がカリフォルニア州では発がん性物質に分類されていたからだという。 結果的には、環境健康有害性評価局(OEHHA)が数千件の研究を精査した結果、焙煎や抽出中に生成される化学物質ががんのリスクを大きく高めるものではないとして、コーヒー製品に発がん性を警告するラベルを貼る必要はないと判断。なお、アクリルアミドによる発がん性が確認されたのは、実験室のマウスに限られているとのこと。