「事件記録は遺族のため」 新聞協会賞の受賞者、横浜で講演
2023年度新聞協会賞の受賞者の講演会が23日、横浜市のニュースパーク(日本新聞博物館)で開かれた。1997年の神戸連続児童殺傷事件の全記録廃棄スクープと一連の報道で受賞した神戸新聞社の霍見真一郎氏は「遺族にとって、家族の最期が記された命の記録だ」と述べ、保存の重要性を改めて強調した。 少年法を考える長期連載の取材過程で事件記録に関心を持ち、裁判所に問い合わせ初めて廃棄を知ったという。霍見氏は「審判非公開を理由に、ブラックボックス化していることに疑問を持たずにいた自分にも、廃棄の責任の一端はあったと感じる」と振り返った。