【ヴィクトリアM】フィールシンパシー×横山琉 絆のG1初星だ!メンバー断トツのコンビ17戦!人馬で大舞台初挑戦へ
「ヴィクトリアマイル・G1」(12日、東京) 絶対的存在がいない春の女王決定戦。虎視たんたんと頂点獲りを狙うのが、人馬そろってG1初挑戦となるフィールシンパシー×横山琉人騎手(21)=美浦・相沢。いまだ重賞未勝利と実績では見劣るものの、ターコイズS&福島牝馬Sで2着と着実に力をつけてきた。メンバー断トツとなる17戦のコンビで築いた絆を武器に、新緑の府中で輝きを放つ。 着実に地力を強化してきた5歳牝馬フィールシンパシーが、満を持してG1の大舞台に立つ。 クラシック参戦を目指してトライアルに挑戦するも、壁にはね返された3歳春。夏場を休養に充て、リセットして迎えた秋は自己条件からスタートすると、復帰2戦目から2連勝。準OPに昇格して3歳シーズンを終えた。 さらなる飛躍が期待された4歳シーズンは思わぬ足踏みが続き、ようやくクラス卒業を決めたのは秋の東京だった。それでも、続くターコイズSで2着に好走。重賞でも戦えることを示すと、前走の福島牝馬Sが首差2着と勝ちに等しい内容。G1に挑戦できるレベルにまで底上げしてきた。 レースぶりにも成長がうかがえる近況について、小島師は「ターコイズSの後、牡馬を相手にして少し壁は感じたんだけど、その後に充実してきたね。前走は少し不利な条件でもあれだけできたことを考えれば、楽しみがある」と目を細める。 ここまでキャリアは19戦。そのうち17戦でコンビを組んできた横山琉が、今回も手綱を取る。鞍上にとってはこれがG1初騎乗になるが、トレーナーは「今年は全然勝っていなくて、危機感も持っていたようだけどね。ジョッキーもこれを目標にやってきて、そうして乗せてもらえるわけだから」と、地道に馬との関係を築いてきた若武者の奮起に期待を寄せた。 残すは最後の仕上げのみ。「先週までは感じ良く来ている。メンバーはちょっと強くなるけど、もくろみ通りに上がってくるかどうかだね。前走までお釣りを残しながらやってきたから、ふたを開けてみたらという楽しみはあるよ」。まだ重賞勝ちすらない人馬だが、もう一段階の上積みで頂点をうかがう構えだ。