竜門ダムから半導体工場に工業用水供給 土地改良区、農業用パイプラインの利用を承認
菊池市は24日、竜門ダム(菊池市)の工業用水を半導体関連工場に送るための農業用パイプライン利用について、国からパイプラインの管理委託を受けている菊池台地用水土地改良区が3月までに承認したと明らかにした。市議会一般質問で市が答弁した。 土地改良区は工業用水の水利権の範囲での供給や、農業用水を優先し、使用が多くなれば工業用水を止めることなどを条件にした。維持管理費など他目的使用料の名目で、利用料として熊本県企業局が土地改良区などに支払う。具体的な額は、土地改良法に基づいて国が算定する。 県は、合志市や菊陽町などにある半導体関連企業の工業用水の需要が高まることから、ダムを水源とする有明工業用水の未利用分の一部を農業用パイプラインで供給することを計画。農家からは、水を多く使う夏場に農業用水を送れなくなるなどの懸念が出ていた。(志賀茉里耶)