部署異動をきっかけに、更年期が悪化!「不眠」で仕事のミスを連発する管理職の52歳女性。それでも無理をし続けた結果 【100人の更年期 #102】
閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は一般的には50歳といわれていますが、新しい研究での平均値は52.1歳とされています。となると、47~57歳の世代は更年期に当たる人が多くなります。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。 【データ】男性と女性の「更年期」に対する意識はどれくらい? 私ってもう更年期なの? みんなはどうなの? オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです) 【100人の更年期#102】 ◆ミドリさん 56歳 元公務員。閉経前後の時期に体調不良が続いたため定年を待たず55歳で退職。
部署異動をきっかけに眠れない日が増えてネガティブ思考に
はじめまして。現在56歳のミドリといいます。私は45歳ごろからホットフラッシュが始まり、なんとなく「更年期に入ったかな」と意識し始めました。そのうち、朝起きたらめまいがするようになり、ついには通勤中の電車の中で倒れそうになって途中下車する日も増えました。ただ、ホットフラッシュとめまいは、自分が耐えればなんとかなり、周りに迷惑をかけるほどではなかったので、特に対策をせず過ごしていました。 私は、長く公務員として働いてきました。50歳でチームリーダーになり、52歳のときに、チームリーダー職のまま、それまで居た部署より忙しい部署へ異動になりました。このころはコロナ禍でしたが、私の職場はフル出勤でした。コロナ禍という特殊な環境により、緊急性が高い業務や即座の判断が必要な事案が重なり、頭がパンクしそうな日々でした。なおかつ、ここで自分がコロナに罹患して休むわけにはいかない状態のため、日々緊張感を覚えながら仕事をしていました。 このころは残業も多く、定時は17時半なのに、21時くらいまで仕事をすることもありました。それから帰宅して夜ごはんを食べると、疲れと満腹感で寝落ちしてしまい、目が覚めると夜12時。そこから眠れなくなるので、明日の準備などをしてからベッドに入るのですが、結局は朝4時くらいまで眠れません。なんとか寝付いたとしても起床は朝7時なので、3時間程度しか寝ないまま出勤する、そんな日が増えていきました。夜にしっかり眠っていないため日中に眠くなり、集中力が欠け、それがまたストレスになり、次第に物事をネガティブに考える、そんな負のスパイラルに陥っていったのです。