羽生、宇野は平昌プレ五輪の本番リンクで何を知るべきか?
さらに中庭氏は「バックヤードの確認」を付け加えた。 「リンクに出るまでのバックヤードの環境も見ておきたいですね。五輪と同じ設定になるかどうかはわかりませんが、ウォーミングアップをどこでするのか。そのスペースはどれくらいあるのか。もっと言えば、トイレの場所や、リンクとバックヤードの温度差なども確認しておきたいですね」 観客からは見えない部分だが、演技までのほとんどの時間を過ごすことになるバックヤードの構造を確認しておくことも、メンタルや試合への準備を整える意味で必要だろう。 「リンクのサイズは規定で定められていますが、観客席の作り方やその距離などで、会場によってイメージは変わってくるものです。今回、本番リンクを経験することで、いろんな意味で安心感を得ることができるのが、最大の収穫になるでしょう。その意味で、日本勢だけでなく、このリンクを経験した選手は、大きなアドバンテージを本番に向けて得ることになると思います」と、中庭氏。 現地入りした羽生は、さっそく会場で公式練習を行い、メディアに「ソチ五輪を彷彿とさせるような青を基調にしたリンクです。滑りやすい温度で、氷の状態も非常に良かった」と、感想を口にしていた。 昨年12月の全日本選手権をインフルエンザで欠場した羽生にとっては、今大会が2か月ぶりの復帰戦。宇野だけでなく、4種類5本の4回転ジャンプを成功させたアメリカのホープと期待されているネイサン・チェン、実績文句なしのバトリック・チャンらのライバルをおしのけて絶対王者の存在感をどう示すかにも注目が集まる。