【イベントレポート】映画「ホワイトバード」は優しさや愛の物語、監督マーク・フォースターらが日本で語る
映画「ワンダー 君は太陽」のアナザーストーリーにあたる映画「ホワイトバード はじまりのワンダー」。同作のジャパンプレミア上映が11月3日に東京・丸の内ピカデリーで行われ、監督のマーク・フォースター、エグゼクティブプロデューサーのレネ・ウルフが登壇した。 【動画】「ホワイトバード はじまりのワンダー」予告編はこちら 「ホワイトバード はじまりのワンダー」は、前作で顔に障害のある少年オギーをいじめたジュリアンと、祖母サラの物語。退学処分になって以降、自分の居場所を見失っていたジュリアンを希望に満ちた未来へ導くため、サラが封印していた過去を告白する様子が描かれる。 同作は現在開催中の第37回東京国際映画祭ガラ・セレクションにてスクリーンにかけられた。終映後、劇場内が温かな拍手に包まれるのを目の当たりにしたフォースターは「日本の皆さんは私の作品をいつも温かく受け入れてくださいます」と感謝を伝える。 当初は2年前に公開する予定で準備が進められたものの、ハリウッドの脚本家ストライキと重なり、延期になっていたそう。ウルフは「そのときは残念だなと思っていましたが、逆に2年遅れとなった今の時代だからこそ、優しさの意味を考えさせられるような作品になった」と思い入れたっぷりに話す。フォースターも「この映画は、戦争という時代背景の中で描かれる優しさや愛の物語ですが、私たちが映画を作っていたときは戦争が起きていなかった。今はいろいろなところで争いや戦争が起こっています。その中で『優しさとはどういうことなのか』『人間同士は信じ合わないといけないし、対話があれば問題は解決できるのではないか』という希望を持つことなど、こんな時代だからこそ、なおさら物語を通じてそのことを感じてもらいたい」と願いを込めて語った。 観客からは、メインキャストのアリエラ・グレイザー、オーランド・シュワートを称賛するコメントが。コロナ禍のため彼らのオーディションはZoomを使って行われたといい、フォースターは「分割された画面に映っている2人にセリフを読んでもらったときに、十分な化学反応を感じたし、パーフェクトだと思った」と回想する。そして「でも実際に現場に来たらどうだろうか、という心配がありました」と当時の正直な気持ちを吐露しつつも、実際にプラハで2人に会ったときも期待通りの演技を見せてくれたと明かし、「心配することはなかった」と続けた。 最後にフォースターは「やはり映画に息を吹き込むのはお客様だと思っています。東京国際映画祭の皆様、そしてこの映画をプロモーションしてくださる方たちにも感謝しています」と挨拶する。ウルフは「日本の皆様は本当に優しくて、おもてなしの心に感動しました。いつもその気持ちを大事に思っています」と集まった人々に語りかけた。 「ホワイトバード はじまりのワンダー」は、12月6日より東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国でロードショー。 (c)2024 Lions Gate Films Inc. and Participant Media, LLC. All Rights Reserved.