マスクトディーヴァとブレイディヴェーグの再戦に注目

［ＧⅡ府中牝馬ステークス＝２０２４年１０月１４日（月曜）３歳上・牝、東京競馬場・芝１８００メートル］ 　今週の中央競馬は東京、京都、新潟の３場で変則の３日間開催が行われる。土曜は京都＆新潟、日曜は東京＆京都、月曜は東京＆新潟という開催。３日目の月曜日に行われるのがこのレース。勝ち馬には１１月１０日のＧⅠエリザベス女王杯（京都芝外２２００メートル）の優先出走権が与えられるが、翌週のＧⅠマイルＣＳ（京都芝外１６００メートル）にもつながる。実力派牝馬の激突は見ものだ。なお、来年度からはレース名称が変わり、「アイルランドトロフィー」として施行されることが決まっている。 　人気の中心を担うのはマスクトディーヴァ（牝４・辻野）だ。昨年のＧⅡローズＳでは、日本レコードをマーク。左回りであっても、１８００メートルの舞台はベストと考えられる。前走のＧⅠヴィクトリアマイルは道中も直線も進路を失うシーンがあり、負けてなお強しの３着だった。新コンビ川田の手綱さばきにも注目が集まる。 　先述のローズＳでマスクトディーヴァの２着に敗れたものの、続くＧⅠエリザベス女王杯を制したのがブレイディヴェーグ（牝４・宮田）。その後は順調さを欠くことが多かったが、ようやく復帰戦を迎える。ブランクが懸念されるのは確かだが、まだキャリア５戦で連対を外したことはなく、東京コースでは２戦とも強い競馬を見せた。素質の高さであっさり勝つシーンがあっても何らおかしくない。 　ハーパー（牝４・友道）は昨年、オークス２着、秋華賞とエリザベス女王杯で３着と好走したが、その後は大敗が続いている。前走後は立て直しのため放牧でリフレッシュ。帰厩後もじっくりと乗り込みを消化してきた。武豊との新コンビで心機一転を図る一戦だ。 　ＧⅢ小倉記念２着のコスタボニータ（牝５・杉山佳）はローカル巧者のイメージだが、東京コースでも２勝を挙げている。昨年のこのレースは０秒５差の８着に敗れたものの、当時より馬体はひと回りたくましくなって地力強化は顕著。２度目の重賞Ｖに挑む。 　登録馬１７頭中１６頭は４、５歳馬。ただ一頭の６歳馬フィアスプライド（国枝）だが今春のヴィクトリアマイル２着で衰えは感じられない。昨年のこのレースは０秒１差の４着。牝馬限定重賞で流れがかみ合えば、当然上位争いの期待が持てる。 　他にもコンクシェル（牝４・清水久）、ミッキーゴージャス（牝４・安田）、モリアーナ（牝４・武藤）、ライラック（牝５・相沢）といった重賞ウイナーや、まだ底を見せていないアスコルティアーモ（牝４・林）などが争覇圏内。秋の女王候補による〝月曜決戦〟が楽しみだ。