伝説的な松田優作との濃厚ベッドシーン…スキャンダルを踏み台に、波乱万丈女優・風吹ジュンの壮絶人生
事務所移籍を巡るトラブルから、暴力団員、作詞家のなかにし礼らを巻き込んだ大騒動に
現在、Amazon Primeで配信中のドラマ『1122』に出演中の風吹ジュン。現在は母親役や祖母役をこなし、その自然体の演技にますます磨きがかかっている。そんな風吹、一見穏やかな風貌であるが、反して彼女のこれまでの人生は壮絶なものであった。 スカートまくりCMでも男を魅了、45歳となった連ドラ&CM女王の衰えぬ矢田亜希子の美魔女ぶり 風吹は1952年5月12日生まれ、富山県出身。11歳のときに両親が離婚し、母、3歳上の兄と暮らすが、中学生になると母親が育児を放棄。京都の親戚を頼り、兄が工場で働き「社員が間借りしていた家にさらに間借りして住んだ」(AERA’01年12月10日号)という生活を送り、高校進学を断念。18歳で上京し、クラブで働いているときにスカウトされ、21歳のときに初代ユニチカマスコットガールに選ばれ、一躍注目を集める。 歌手デビューもし、アイドルとして人気を高めていったが、’74年に事務所移籍を巡るトラブルから、事務所関係者、暴力団員、作詞家のなかにし礼らを巻き込んだ大騒動に発展。風吹が誘拐、監禁されたと通報までされ「パトカー20台、警官50人がひしめき、大がかりなタレント“誘拐事件”のヒロインとして緊急保護された」(週刊明星’74年10月13日号)という規模の騒ぎとなった。その後風吹側は、なかにしらを監禁、強要、強盗傷人罪で訴え、なかにし側も「こちらも社会的信用を傷つけられた以上、弁護士と相談し、名誉棄損と誣告罪で告訴する」(週刊明星’74年10月13日号)と反論した。 事件はアイドルとしては致命的なスキャンダルとなったが、これを機に女優としての活動に舵を切り、ドラマ『寺内貫太郎一家パート2』(TBS系)などに出演、評価を高める。そして今でも語り草になっているのが’79年の映画『蘇る金狼』で主演の松田優作と演じたベッドシーンだ。フルヌードを披露し、激しい濡れ場を演じ切り、話題になるとともに仕事に対する覚悟、度胸を見せつけた。 ◆スキャンダルが追い風に!? 日本アカデミー賞、ブルーリボン賞…数々の受賞歴 女優としての地位を確立しつつあったが、プライベートでは再び大きな問題を抱えることになる。’81年に空間・音楽プロデューサーの川添象郎と結婚。川添は明治の元勲・後藤象二郎を曾祖父に持ち、両親は東京・飯倉(当時)にあった伝説的なイタリアンレストラン「キャンティ」のオーナーというサラブレットだ。’84年に長女、’86年に長男が誕生し、子煩悩な母親ぶりが報じられるなどしていたが、夫の浮気が発覚。相手は林真理子の小説『アッコちゃんの時代』のモデルにもなった女性で、また“地上げの帝王”と呼ばれた早坂太吉の元愛人でもあったという人物。