１０日、ロンドンの英首相官邸で会談するウクライナのゼレンスキー大統領（左）、スターマー首相（中央）、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）のルッテ事務総長（ＥＰＡ時事）

　【ロンドン時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、英仏両国を訪れ、スターマー英首相、マクロン仏大統領と相次いで首脳会談を行った。 　ゼレンスキー氏はロシアとの戦いで軍事支援強化を訴えるため、欧州各国を歴訪中。 　報道によると、ゼレンスキー氏とスターマー氏は会談で、ウクライナが唱える「戦勝計画」や、かねて欧米に求めてきた長距離ミサイルの使用制限緩和などについて議論。訪英中の北大西洋条約機構（NATO）のルッテ新事務総長も同席し、軍事支援に関し「ウクライナだけでなく西側の防衛と安全の問題でもある」と強調した。 　ゼレンスキー氏は英仏に続きイタリアとドイツも訪問する。同氏は、11月の米大統領選でウクライナ支援に消極的なトランプ前大統領が勝利した場合に備え、現時点で欧米からできる限りの支援を引き出したい考え。ただ、ゼレンスキー氏も出席予定だった12日のドイツでの米英独仏4カ国首脳会談は、急きょ中止された。