65歳以上無職夫婦の老後生活「貯蓄・年金・生活費」いくらもらえる&かかってる?リアルなお金事情を全部見る
生命保険文化センターが行った調査によると、夫婦2人で老後生活を送る上で必要と考える最低日常生活費は月額で平均23万2000円でした。ゆとりある老後生活を送るための費用として、最低日常生活費以外に必要と考える金額は平均14万8000円となっています。 ◆【写真4枚】シニア世帯の平均貯蓄額・1ヵ月の生活費をグラフで今すぐ見る 「老後の最低日常生活費」と「老後のゆとりのための上乗せ額」を合計した「ゆとりある老後生活費」は平均で月額37万9000円となりました。 年金を受け取っていても、ゆとりのある生活の水準で生活すると毎月赤字がでてしまい、赤字部分を貯蓄や退職金を取り崩して生活していくこととなります。 日本では平均寿命が延び、健康のまま日常生活が送ることができれば問題ありませんが、もし大きな病気にかかってしまったら医療費や介護費の負担が重くなります。 将来的に施設に入る場合も考えると、やはり老後までに余裕を持った貯蓄が必要となります。 本記事では、2024年5月17日に公表された最新資料より、65歳以上の無職世帯の貯蓄事情とシニア世代の家計収支を見ていきます。 ぜひご自身の老後資金準備の参考にしてみてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
65歳以上・無職の夫婦世帯「平均貯蓄額」はいくらか
総務省の資料によると、65歳以上で無職の夫婦世帯の平均貯蓄額は2504万円でした。 平均貯蓄額の推移は以下の通りです。 ●2018年から2023年までの平均貯蓄額の推移 ・2018年:2233万円 ・2019年:2218万円 ・2020年:2292万円 ・2021年:2342万円 ・2022年:2359万円 ・2023年:2504万円 2018年以降、貯蓄額は伸びてきており、2023年には2018年以降最高額に到達しました。 老後への不安が年々高まっているなか、年金に頼らず自身でも貯蓄で備えておくという意識が数字として表れているのかもしれません。 保有資産の内訳については以下のとおりです。 ●保有資産の内訳 合計:2504万円 ・有価証券:480万円 ・生命保険など:413万円 ・定期性預貯金:846万円 ・通貨性預貯金:754万円 ・金融機関外:11万円 定期性預貯金がもっとも多い結果となっていますが、一方で有価証券などの保有額が増えてきています。 「貯蓄から投資へ」の動きが加速している昨今、今後ますます預金以外での資産形成がメジャーになってくるでしょう。 貯蓄額を見てきたところで、次章からはシニア世帯が1ヶ月にかかる生活費について見ていきます。