シーボーンソジャーン初寄港 国際クルーズ船、米国など352人 奄美大島名瀬港
富裕層向けの国際クルーズ船「シーボーンソジャーン」(バハマ船籍、3万2477トン)が27日、鹿児島県奄美市名瀬の名瀬港観光船バースに初入港した。世界中を巡る145日間の旅の一環。米国を中心に352人の乗客が、奄美の自然や伝統文化に触れて楽しんだ。 同船は今年1月11日に米ロサンゼルスを出航。ハワイ、南太平洋、オーストラリア、アジア、エジプトなどを巡り、最終目的地はアテネ(ギリシャ)。日本での寄港地は那覇、奄美大島、広島、長崎など7港。 観光船バースであった歓迎セレモニーでは、同船関係者にイタリア人がいることを知った安田壮平奄美市長が〝アマミ〟はイタリア語で〝ラブミー〟(私を愛して)であることを紹介し「ラブミーアイランド、ようこそ奄美へ」と歓迎。紬美人の轟木美来さんらが花束を贈呈し、安田市長とカラス・キリヤコス船長が記念プレートを交換した。
乗客は、油井岳展望台(瀬戸内町)や奄美自然観察の森(龍郷町)、マングローブカヌー体験(奄美市住用町)などへのオプショナルツアーをはじめ、名瀬の街歩き、観光船バースでの特産品販売やキッチンカーなどを楽しんだ。 特産品販売で小銭入れを購入したイギリスのレイノルツ・クリスティーンさんは「開けやすく、指も入りやすくベリーグッド」と笑顔。名瀬の奄美博物館を訪れた米ワシントン州のシャープ・キムさんは「歴史や文化を学べた。食事が船の中ばかりなので、(観光船バースに)キッチンカーがあってすごくよかった」と話した。 送別セレモニーでは、島唄や輪踊り、六調で見送った。 名瀬港への2023年度の外国客船の寄港は本船が最後。今年度は計10隻延べ13回の寄港があった。