希望の党・小池代表 3桁の候補者擁立は「十分クリアできそう」
新党「希望の党」の小池百合子代表は29日、東京都知事の定例会見後に党代表としての会見を開いた。10月10日公示の衆院選に向けて進める候補者擁立作業について、「政権選択選挙であり、選択肢としての候補者擁立を目指している」と述べ、現状で3桁の候補者数は十分可能との見方を示した。
新人擁立は急な解散が足かせにも
民進党が事実上の合流を決めた希望の党に対しては、安倍晋三首相が28日の街頭演説で「90年代の新党ブームの結果、政治が混乱し、日本は長い経済の低迷に突入した」などとけん制した。これに対し、小池代表は「新党だからこそできることが多々ある。しがらみのない改革、真の改革を進めるのが今回の最大のモチベーション」と反論。「アメリカが法人税を大幅に下げて世界中から人・金・モノを集めようとしている時代に、これまでのようなまったりとした政治でいいのか」と、安倍政権に対し、世界の動きに対する動きが鈍いと批判した。 28日の「合流方針」決定によって、民進党の立候補予定者は原則、希望の党に公認を申請することになった。小池代表は、民進党の立候補者の受け入れについて、「安全保障、憲法観という根幹で一致することが、政党を構成する構成員としては必要最低限のこと。1人ひとりのこれまでの考えも含めて判断したい」として、理念や政策面で一致しないと判断される場合は公認しない姿勢を示した。 希望の党は全国規模で候補者擁立作業を進めている。今回の衆院選を「政権選択選挙」と位置づける小池代表は、候補者数について「3桁は十分クリアできそうだ」と語る一方、新人候補については「組織を辞める、もしくは休業するという手続きに時間がかかる。それが現実の壁になっているのは正直否めない」と、急な解散総選挙による準備期間の短さが擁立の足かせになっているケースもあると語った。 2部構成の定例会見は、小池氏が地域政党「都民ファーストの会」の代表に一時就任していた6月以来となる。 (取材・文:具志堅浩二)