【取手競輪・GⅡウィナーズC】伊藤颯馬がビッグ初決勝 児玉碧衣はガルコレ最終戦Vへ意欲
<23日・取手競輪・3日目> <九州王国 再興へ> 準決12R、伊藤颯馬が3着。自身初のビッグレース決勝を決めた。マークする山田英明がSで出て、南関ラインの後位の4番手を確保。レースは赤板が過ぎても動きがなく、打鐘まで誘導が引っ張る展開。初手の隊列のまま一本棒で進む中、2角手前で伊藤が踏み込んだ。「北井さんはゴール前ですごく強いので、気持ち早めに行った。でもきつかった」。この日は前日までのBS向かいの暴風はなく、朝から降っていた雨もやんでいた。「風は苦手かも」という伊藤に、天も味方した。 ただし、相手は先行力ではトップクラスの北井。番手の松谷秀幸もけん制してきた。それでもひるむことなく踏み続けて、「北井さんの横まで行けた。仕上がりはいいと思う」と納得の走り。北井には届かず、大外を捲り強襲の脇本にも抜かれたが、最終切符をしっかりと手にした。 決勝は「単騎で自力」。今まで沖縄籍でグレードレースを制した選手はいない。最終日は、くしくも25回目のバースデー。自らにだけでなく、沖縄自転車界へのビッグプレゼントへ、一撃を放つ。
最終日の9Rはガールズコレクション。2013年から数々のドラマを生んできたガールズの単発レースだ。児玉碧衣は2018年のいわき平ガールズドリームでの特別レース初Vなど、6回の優勝を手にしてきた。「今回は最後、頑張りたいです」と意欲は満々だ。 だが、今年は受難続き。2月に腰痛で欠場すると、食あたりもあって前回の別府が2カ月ぶりのレースだった。そこでは2、2、6着。「練習不足だった。原因は分かっている。もちろん今回は別府より上」と笑顔も戻った。 「ここに来る前の2日間くらいでようやく上がってきた。本当はあと数日欲しかったんですけどね。その分は指定練習でしっかりやります」と気持ちも乗っている。「ただ寒いですね。薄着で来てしまいました」と上着なしで来場。桜の季節がやってきた九州とは比べられないほどの寒さに驚きながらも、自ら花を咲かせるべく全力を尽くす。