鬼の配当500万投資家が語る「これから買う株の選び方」の極意…2024年は「PBR1倍以下の銘柄は期待するな」
2024年の株式市場は史上最高値を更新し、3月4日には日経平均株価が4万円を突破するなど、年始から高値波乱が続いている。 一方で、2024年はパリ五輪やアメリカ大統領選挙など、大きなイベントが多数控えているが、投資家たちはこれらの情勢をどのように捉えているのだろうか。 みんかぶマガジン短期連載「40代FIRE投資家が説く、2024年の株式相場展望」の第4回。今回は、25年以上の投資経験を持つ、40代でFIREした高配当・優待株運用のエキスパート、ペリカン氏(X:@Pelican_Blog)に、現在の株式相場を踏まえた銘柄選定や売却のタイミングについて話を伺った。
私が銘柄を選定する際の基準としている指標は以下のとおり
ーー前回は、2024年の株式相場展望をお聞きしました。それらを踏まえた上で、今回はペリカンさんの銘柄選定の基準と売却のタイミングについてお聞きしたいです。 前回もお話ししましたが、投資において絶対に避けるべきは「狼狽売り」です。金融ショックの発生は予測不可能ですから、初めから狼狽売りをせずに済むような銘柄選びが重要だと考えています。 そして現在、私が銘柄を選定する際の基準としている指標は以下のとおりです。 ・PER15倍程度 ・PBR1.5倍程度 ・売上高・営業利益が上昇傾向 ・配当利回りが3%以上 ・自己資本比率30%以上の企業 まず、企業の業績が向上すれば、株価に対するPERは低下します。業種によって異なりますが、PERが15倍程度であれば、株が過熱していない状態と判断でき、購入するのに適した水準だと言えます。 また、PBRに関しては、以前(2024年1月初旬の取材時)は1倍以下を購入基準としておりましたが、市場全体の評価が上昇しているため、現在は1.5倍程度に基準を引き上げています。 ーー現状、PBR1倍以下の銘柄はだいぶ減っていますよね。 そうですね。以前のような条件で選別し続けていては、良い銘柄を逃す可能性が高くなってしまいます。 現在の市場環境を踏まえ、PBR1.5倍程度ならばまだ割安と見なせる範囲だと判断しています 次に、営業利益の面から見ると、現在のインフレ進行中で物価が上昇しているにも関わらず、売上が増加していない企業は問題外です。少なくとも、昨年同期比で売上が増え、それに伴い利益も向上している企業を選びたいですね。 これを満たしていない場合、原材料費の上昇を製品価格に反映させられていないことになりますからね。これらを見極めるのに、企業の営業利益は特に重要な評価指標となります。