【速報】和歌山・白浜で水難事故装い妻殺害 控訴審で野田被告の控訴棄却 1審判決で懲役19年
和歌山県白浜町で2017年、水難事故を装って妻を殺害した罪に問われ1審で懲役19年の判決を言い渡された男の控訴審で、大阪高裁は男側の控訴を棄却しました。
起訴状などによりますと野田孝史被告(34)は2017年、白浜町の海水浴場で妻の志帆さん(当時28歳)の体を何らかの方法で海中で押さえつけ、溺れさせて殺害した罪に問われていました。 1審では「殺人」なのか「水難事故」だったのかをめぐり、被害者の胃から見つかった「砂」が争点となりました。 弁護側は内容物が砂でなかった可能性を指摘しつつ、砂があったとしても「事故の可能性が否定できない」などとして無罪を主張し、野田被告も起訴内容を否認しました。 一方、検察は「海底に押さえつけなどしなければ、砂は検出されない」と指摘し、懲役20年を求刑していました。
和歌山地裁は2021年の判決で「被害者が他殺されたと考えるほかなく、この事件は殺人事件であり、付近には被告しかおらず、被告が被害者を殺害した」と認定しました。 さらに動機として「不倫相手との結婚や、保険金を得ようとする目的で、甚だ身勝手でかなり強い非難に値する」などとして、懲役19年を言い渡していました。 野田被告側はこの判決を不服として控訴し、控訴審では改めて1審の証拠の調べ直しや、法医学者への証人尋問などが実施されていました。