焦れば焦るほどドツボにはまってしまいがち、発達障害の人が遅刻を防ぐための「見積もり時間」の法則
もっとも単純で効果的な対応策は、実際の集合時間より15分早い時間を伝えるなど、“時間を早めに設定すること”です。ご家族が手助けするときは、あらかじめ必要な時間を聞き、本人が見積もった時間より3倍はかかると踏んでおきましょう。 ■“見積もり時間×3の法則”が有効 また、直前に別の情報が入ると、やるべきことの優先順位がわからなくなりがちです。 出発の1時間前に資料を確認してもらうなどして、直前のバタバタを防止しましょう。
脳の特性からくる遅刻癖は、簡単には改善しません。対策を用意することが得策です。 生きづらさを抱えるあなたへのヒント! 歯磨きや着替え、メイクなどのルーチンで行う習慣に関しては、それにどれくらい時間がかかるのか、一度記録してみてください。 そのうえで、“メイク15 分”などリスト化して、見える場所に貼っておきましょう。 漠然と行動の時間を早めるのではなく、リストにして可視化することで、時間を正確に逆算するのです。
岩瀬 利郎 :精神科医、博士(医学)