目黒蓮、『わたしの幸せな結婚』で見せた“静の説得力” 作品を重ねるたびに広がる芝居の幅
芝居の幅を広げながら作品を重ねていく目黒蓮
そして、ストーリーをドラマチックに演出したSnow Manの主題歌「タペストリー」もまた魅力に溢れ、ダンスプラクティス動画でも心を揺さぶる。持ち前のダンススキルを、本作では和の風情を盛り込んで発揮。指先からつま先まで細部にまで意識を行き渡らせたしなやかな体の動きで、恋心、悲しみ、孤独などの心情を表現。一本軸が通った姿からは、静かなる情熱や強い意志を感じた。また、劇中にも登場する桜がひらひらと舞う情景など、歌とダンス、9人のフォーメーションを活かして風情たっぷりに表現した。主題歌としては「タペストリー」以外は考えられない、というほどにマッチしており、そんな側面からもSnow Manのダンスパフォーマンスが愛される理由が窺えた。 俳優・目黒蓮の名を広く知らしめたドラマ『silent』(フジテレビ系)に続き、2024年は月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)に出演。亡くなった元彼女との間に実は娘が誕生していたという複雑な親子関係を描いた作品で、月岡夏という難しい役柄を演じきった。出演したドラマ、映画のストーリーもさることながら、目黒が演じたシーンの記憶が色濃く残っている人も多いのではないだろうか。 2025年2月には主演映画『劇場版 トリリオンゲーム』の公開を控えるなど、難役からコミカルな作品まで、芝居の幅を広げながら作品を重ねていく目黒。これからどんな作品と出会い、どんな芝居が引き出されるのか。今年も俳優としてさらに磨きがかかっていく姿が見られそうだ。
柚月裕実