〔東京外為〕ドル、156円台後半=米CPI上昇率鈍化で下落(13日午前9時)
13日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米CPI上昇率の鈍化を受けて、1ドル=156円台後半に下落した。午前9時現在は、156円78~81銭と前日(午後5時、157円26~27銭)比48銭のドル安・円高。 前日の海外市場では、欧州時間は157円20~30銭台で小浮動。米国時間は、序盤に発表された5月CPIの伸び鈍化を受けて売りが先行し、中盤には155円70銭前後まで下落した。終盤にかけては、FOMCでの政策金利見通しの上方修正で156円90銭付近に切り返したが、低調なCPIで上値は重く、156円60銭前後に緩んだ。13日の東京早朝はやや買われ、156円80銭前後へ上伸した。 5月の米CPI上昇率は、前年同月比3.3%と2カ月連続で低下した。前月比は1年10カ月ぶりの横ばいだった。 FOMCでは、7会合連続で政策金利を5.25~5.50%で据え置いた。2024年末の政策金利見通しは、5.00~5.25%とし、年内の利下げ想定回数を3月FOMCで示した3回から1回に引き下げた。 ドル円は、CPIを受けて急落。政策金利見通しの上方修正で買い戻しが進んだものの、CPIでの下落分を取り戻すには至らなかった。市場関係者は「FOMCでは、5月のCPI結果を反映しておらず、年内2回の利下げの可能性が意識された」(外為仲介業者)と話す。別の関係者は「ドル円は材料出尽くしで上値が重くなった」(金融アナリスト)と話し、今後は物価指標などを確認することになるとの見方を示した。 ユーロは対円、対ドルで上昇。午前9時現在は、1ユーロ=169円54~55銭(前日午後5時、168円97~98銭)、対ドルでは1.0812~0813ドル(同1.0744~0744ドル)。