<私の恩人>メッセンジャー黒田 謹慎中、たかじんさんから連絡…“劣等感”を持つ者同士だから
2009年12月に暴行事件で逮捕され、謹慎生活も経験したお笑いコンビ「メッセンジャー」の黒田有さん(43)。再休養に入っている歌手・やしきたかじんさんに代わって、今月からテレビ大阪「たかじんNOマネー」の司会を務めることになり、3年半ぶりにレギュラー番組を持つことになりました。今回の代役登板は、黒田さんとたかじんさんの深い縁が結実したものだと言います。 実はね、ボクが謹慎中に「メシでもいこか」とたかじんさんから連絡をいただいたんです。まだテレビ復帰のメドなんて全く立ってなかった時期でしたが、ご飯を食べてる時にポツリと「なんとか、オレが使うようにするから」と言っていただいたんです。 年月を経て、たかじんさんが病気で大変な時、まさか、こんな形になるとは夢にも思わなかったですが、これがご縁というものなんですかね。 ボクが、一番仕事がなかったのが20代の後半。レギュラーはラジオが1本だけ。そこで、お世話になったのが「たかじんnoばぁ~」(読売テレビ)や、その後番組の「たかじんnoどぉ!」やったんです。よく、ゲストに来られていた某大物女性歌手の方が、お酒を飲むとブレーキがきかへんようになってしまうので、若手でそれを止めるヤツがほしいと。そこで、ボクにお鉢が回ってきたんです。 番組内でボクは、女性歌手のイスは倒すわ、罵声を浴びせるわ、ということをしまして。女性歌手の事務所の人はブチ切れでしたけど(笑)、たかじんさんは気に入ってくださって。飲みにも連れて行っていただくようになり、番組にも呼んでもらうようになったんです。仕事が回りだしたのは、ホンマにそこからです。 もちろん、吉本興業の仲間にもたくさんお世話になったんですけど、逆に言うと、吉本でもないたかじんさんが、目をかけてくださったのが、より一層ありがたかったんです。 それとね、ボクが35歳の時、たかじんさんのおうちに呼んでもらって、2人きりで飲んだことがあったんです。後から人に聞くと、たかじんさんが家でサシで飲むのはとても珍しいと。シャイな方なので。 ただ、今でもその時のことが深く胸に刺さってるんですよね。ものすごくきれいな部屋に、何台もテレビが置いてある。それは何でなのかというと、自分は歌手であって、芸人ではないと。おしゃべりで芸人さんと互角に戦おうと思ったら、“武器”を持たなアカン。だから、テレビを何台も置いて、あらゆる番組をくまなくチェックしてるんやと。