ミレニアムがヘッジファンドの人材吸収-さらに2チームに資金
(ブルームバーグ): イジー・イングランダー氏のヘッジファンド会社、ミレニアム・マネジメントは2つの新しいチームに約33億ドル(約5000億円)の資金を割り当てる。社内外の新チームで優れた人材を吸収し続けている。
事情に詳しい関係者によると、香港を拠点とするロバート・タウ氏は自身のマクロトレーディング会社に15億ドルを受け取り、ミレニアムの資金のみを運用することになる。
マーシャル・ウェイスの運用者だったダニエル・エンゲルホール氏は17億5000万ドルを受け取り、「アンドラ・パートナーズ」というミレニアムのブランドで取引を行う。関係者は非公開情報だとしてが匿名を条件に述べた。
ミレニアムの広報担当者とタウ氏はコメントを控えた。エンゲルホール氏はコメントを求める電子メールにすぐには応答しなかった
700億ドル規模のミレニアムは、最も求められている人材を傘下に引き入れる取り組みを強化している。先月だけでも、ニューヨークに本社を置くスコピア・キャピタル・マネジメントに約10億ドルの資金を委ねたほかクリス・トゥッツォ、ウォーレン・エンピー両氏を採用しミレニアムのブランドで運用するため8億ドルを割り当てた。
アジアでは、マーシャル・ウェイス出身のラメシュ・カルティゲス氏をリクルート。同氏は来年、自身のヘッジファンドを閉鎖してミレニアムに入社する予定だと、事情に詳しい関係者が明らかにした。
タウ氏は、ゴールドマン・サックス・グループのマクロ取引部門の元マネジングディレクターで、香港を本拠とするBFAMパートナーズやバリアズニー・アセット・マネジメントで資金を運用した。
ニューヨークを拠点にミレニアムで株式ロングショート戦略のチームを率いることになるエンゲルホール氏は、マーシャル・ウェイスに約8年在籍した。
ミレニアムは6年間で資産を2倍にし、有能なトレーダーを採用することについては業界で最も活発な企業という評価を築いている。世界中で330以上の投資チームを持ち、市場が不安定な中でも安定した利益を生み出すために、厳格なリスク制限を課している。