村田真一氏「割れ」を作れたオコエが成長すれば右打者不足解消も
◆JERA セ・リーグ 巨人9―4広島(12日・東京ドーム) それにしても見事な逆転やったね。特にオコエ。バットの先っぽで当たりは良くなかったけど(笑い)、追い込まれても低めのスライダーに食らいついて、センター方向に打ったからこそタイムリーになった。昨季までやったらサードゴロ、あるいは空振りしてたかもしれんね。 【動画】オコエ瑠偉、フルスイングで快音 打撃練習 阿部監督が求めていたのが、このしつこい打撃やないかな。キャンプの時から下半身が始動しても、バットは後ろに残ったままの「割れ」をしっかりつくれと阿部監督から口酸っぱく言われとった。「割れ」って、例えるなら弓矢を思い切り引いて力をためるのと同じ状態。今、バットをかなり捕手寄りに引いて、少し寝かせて構えているけど「割れ」をつくるための本人なりの最適解なんやろね。これがしっかりできるようになってきたからこそ、低めの変化球を体が突っ込むことなく拾えた。 1番を打つことが多くなった萩尾も昨季はなんでも打ちにいっちゃっていた感じやったけど、プロの球威、変化球に慣れてきて結果を残せるようになった。開幕前は正直、スタメンを任せられる若い右打者が不足しているかなと心配やった。でも、この2人がこのまま伸びていけば、左右バランスのいい打線が組めるようになる。楽しみなチームになってきたね。(スポーツ報知評論家・村田 真一)
報知新聞社