中学受験「なぜ、非SAPIXなのか」大手塾の決定的弱点…学習意欲の低下につながる恐れ
小3の10月~2月は塾選びの季節だ。中学受験が本格的にスタートを切る小学4年生の春に向けて各塾の説明会や入塾テストが本格化していく。 どの塾に通わせるか、希望のクラスに入れるかで中学受験の進み方が大きく変わるだけに、親としてはかなり気を揉む時期だ。 「親御さんからすると、合格実績の高さや知名度の観点から、サピックスや早稲田アカデミー、日能研、四谷大塚といった大手塾がまず気になるでしょう。しかし、5年・6年と学年が進むにつれて大手の授業の進め方や雰囲気と転塾する受験生も多いのが実情です。大手塾以外にも魅力的な塾はたくさんあるので、広い視野で考えてみてほしいですね」と個別指導塾Growy代表のユウシン氏は語る。 中学受験では校舎数が1~5校程度の中小塾が数多く存在している。大手に比べて規模は小さいものの、難関校への進学率が高い塾、面倒見の良い塾、特定の学校に強い塾など魅力的な塾が数多く存在する。 「魅力的な中小塾については、これから塾選びをする新小4家庭だけでなく、成績が伸び悩んでいる新5、6年生家庭にも知っておいてほしいですね。大手塾から転塾をして受験に成功したケースは数多いです。受験に行き詰まりを感じた際に、転塾は一つの選択肢になるかもしれません」 みんかぶプレミアム短期集中連載「非SAPIXの正解」第1回ーー。
実は重大…大手塾の決定的弱点
具体的な中小塾の紹介の前に、まず大手塾と中小塾のそれぞれの魅力を整理しておきます。 まず、大手塾の魅力としては、規模の大きさを活かした情報やノウハウの蓄積、ライバルの多さなどが挙げられます。 どのぐらいの学力ならどの学校に受かるか、受験全体の出願傾向はどのような状況かといった情報やノウハウの蓄積は大手塾ならではの強みです。志望校対策の講座も豊富で、長年の経験とデータに基づいた指導が可能です。 また、同じ志望校を目指す子が数多く集まり切磋琢磨しながら学ぶことができます。モチベーションや競争意識が上がり、学習意欲を維持しやすい環境を得られることは、大きなメリットと言えるでしょう。 デメリットとしては、サポートの薄さが挙げられます。大人数の生徒を見るわけですから、一人一人の個性や学力を把握したきめ細かい指導はあまり期待できません。 さらに、競争意識の高さがプレッシャーになってしまう子供にとっては、逆に自信を失ったり、学習意欲の低下につながってしまうこともあります。
ユウシン