スライディングキャッチの応酬で始まった敵地での一戦…勝敗分けたソフトバンクの「球際の強さ」
◆日本ハム1―5ソフトバンク(28日、エスコンフィールド北海道) 【記者コラム/#好球筆打】 球際の強さ。これが明暗を分けた試合ではなかったか。まずは初回。両チームともに最初のアウトは好守でつかみ取った。日本ハムは1番周東が放った左中間へのライナー性の打球を、左翼手の水谷がスライディングキャッチ。先発の山崎を救った。 ■「あそこを捕ると捕らないでは全然違う」フェンス恐れぬ超ファインプレー【動画】 すると、直後の守りでホークス外野陣もやり返した。1番田宮が左翼線へライナー性の打球を運ぶと、こちらも左翼手の正木がスライディングキャッチ。2死後には3番水谷の打球に対し、右翼手の柳町が前進しながらスライディングキャッチを決めた。これもライナー性の打球だった。 これらが得点に結び付かなかったのは、いずれもグラブに収まる好守となったからだ。その意味では「球際の強さ」を発揮できなかった3、5回の相手守備には助けられた。いずれも内野ゴロで併殺を狙った一塁送球に乱れが生じ、失点に直結。ホークス側にしてみれば、ラッキーな形で3点が転がり込んだ。 対して、4点リードの8回2死一、三塁のピンチでは、この回から右翼の守備に就いた川村が右翼ファウルゾーンの飛球を、フェンスを恐れずにスライディングキャッチ。勝機を高めた。「あそこを捕ると捕らないでは全然違う。1人出たら(満塁となり)本塁打で同点の場面ですからね」。試合後、小久保監督がたたえるプレーでもあった。「球際の強さ」が勝敗に直結した。(石田泰隆)
西日本新聞社