阪神・岡田彰布監督、準備不足ドタバタ継投と九回本塁憤死でコーチ陣に激怒! 4位転落の八回の大暗転逆転負けに「大変な負けやで」
(セ・リーグ、ヤクルト6-5阪神、11回戦、阪神6勝5敗、30日、神宮)阪神は八回に4点リードからひっくり返されヤクルトに5-6で大逆転負け。岡田彰布監督(66)はバタバタと継投の準備がままならずに逆転を許した投手コーチと、九回2死で植田海内野手(28)を本塁憤死させた三塁ベースコーチの判断に怒りが収まらず「大変な負けやで、こんなん」と怒りをぶちまけた。またも貯金ゼロとなり4位転落。2カ月連続負け越しとなった6月を、とんでもない形で締めくくった。 【写真付きで解説】「岡田監督、コーチ陣に激怒!」の流れ 神宮の空を覆った雨雲のように、虎の白星も真っ黒に染まった。この日ばかりは選手のせいではなく準備をさせられなかった男たちの責任だと、岡田監督の口調はいつになく鋭かった。悪夢大逆転負けで怒りの矛先を向けたのは、コーチ陣だ。 「漆原なんか投げさすつもりなかったよ。ゲラと岩崎が(ブルペンで準備を)やってないんやから。投げさせられへんやんか。なんで準備せえへんのやろうなぁ。教育やなぁ。そこまで全部やらなあかんねんなぁ」 振り返れば振り返るほど、怒りがこみ上げる。大山の先制弾から野手陣は久々の奮起を見せ、小刻みな得点で5-1として八回を迎えた。桐敷が2死一、二塁から村上に適時打を浴びて3点差。投手交代を告げようとした虎将は目を丸くした。 「サンタナからゲラ行くつもりやったけど、びっくりしたわ。漆原1人で(ブルペン投球)やってたな。『ええ?』と思ったわ」 準備していなければマウンドに上げるわけにはいかない。「あそこで漆原も酷やで」。その漆原も、村上の打席からブルペン投球を始めていた。準備不足の右腕はサンタナに四球。満塁から長岡に同点の3点二塁打…。そしてまた、岡田監督はあぜんとする。 「一番悔い残る。いつも言ってるやろ。出し惜しみはあかんて」 岩崎も準備を終えていなかった。それどころか八回頭からブルペン投球を続けていたのが島本だった。「きょうなんか投げさせる予定なんかない投手やんか。何のためにきのう(6月29日)、最小限のピッチャーでやってるんよ」。序盤に5点を先行された29日、指揮官は島本に複数イニングを任せている。すべてはこの一戦に勝つため。常に最悪の場合を想定するのが岡田野球。「なんでそんな楽観的なことするんやろな」。その意図を選手に伝えるはずのコーチが理解していない。岩崎が代打・山田に浴びた勝ち越し打も、コーチ陣に非があると語気を強めた。 岡田監督の怒りはまだ続く。1点ビハインドで迎えた九回2死一塁。佐藤輝が放った左翼フェンス直撃の打球に、三塁ベースコーチの藤本内野守備走塁コーチは腕を回した。一走・植田がホームタッチアウト。まさかの結末で試合は終わった。