ニュースでよく見る「閉会中審査」って何?
東京電力福島第一原発で放射能汚染水が漏れた問題について、衆議院・経済産業委員会の「閉会中審査」が9月27日にも開かれる見込みです。この閉会中審査とは何でしょうか。 閉会中審査とは、国会が閉会している間に重要な案件を審査することです。国会は1年中開かれているわけではないからです。 国会には通常国会・臨時国会・特別国会の3種類があります。予算案や法案などを審議する通常国会は毎年1月に召集され、会期は150日間と定められています。2013年の通常国会は1月28日に召集され、6月26日に閉会しました。 臨時国会は、最近では参院選後の8月2日から6日間、参議院議長などを決めるために開かれました。10月15日からは「秋の臨時国会」が開かれ、特定秘密保護法案などが審議される予定です。また特別国会とは、衆議院解散による総選挙後に開かれて首相を指名する国会のことです。
委員会は閉会中でも開ける
国会の会期中には、国会議員全員が出席して法案などの審議を行う「本会議」と、本会議で審議する案件の予備的な審査を少人数の議員で行う「委員会」が開かれます。各委員会は必要に応じて会期中以外であっても開くことができます。これが閉会中審査です。 福島第一原発の貯蔵タンクからの汚染水漏れが判明した8月19日以降、汚染水問題は国内外に波紋を広げ、野党側は早く閉会中審査を開くよう与党側に求めていました。9月上旬に開かれる案もありましたが、東京五輪招致への影響を考慮してか、7日の国際オリンピック委員会(IOC)総会以降に先送りされました。さらに、衆院経産委の富田茂之委員長が14日から23日まで海外視察に出かけるため、富田氏の帰国後まで先送りされたとも報じられました。 汚染水問題では、五輪招致を懸けたIOC総会で安倍首相が「状況はコントロールできている」と発言したのに対し、東電幹部は「コントロールできていない」と述べ、見解が食い違っています。野党側はこうした点を閉会中審査で追及する構えです。