今永昇太が初失点も2勝!3戦で防御率0.00…対策され6回途中1失点「勝って反省できるのは周りに感謝」
◆米大リーグ マリナーズ1―4カブス(13日・米ワシントン州シアトル=Tモバイルパーク) カブスの今永昇太投手(30)が13日(日本時間14日)、敵地のマリナーズ戦に先発して6回途中1失点(自責0)と好投し、今季2勝目を挙げた。「2番・右翼」で出場した鈴木誠也外野手(29)が同点の3回に決勝の3号ソロを放ってがっちり援護。3戦ぶりの勝利に両日本人選手が貢献した。ドジャース・大谷翔平投手(29)は本拠地パドレス戦に「2番・DH」でフル出場し、2打数無安打1打点2四球で9試合ぶりの無安打だった。 まさに“快投乱麻”といったここ2戦とは異なる登板で多くの学びを得た。試合後、今永は率直な思いを口にした。「しっかり対策された。やはり対応してくるところが、MLBの打者のすごさだと感じた」。初回を0点に抑え、デビューから11回連続無失点としJ・アサドが一昨季に記録した球団記録に並んだが、苦しみながらの投球となった。 不慣れな敵地のマウンドで直球の制球がやや乱れ、決め球のスプリットも見逃された。1点の援護を受けて迎えた2回、味方の失策で先頭打者を出塁させたのをきっかけに2死一、三塁の危機を背負う。ウリアスに左翼線適時二塁打を許し、メジャー初失点を喫した。 それでも自身で考えて修正できるのが“投げる哲学者”たるゆえん。3回以降にカーブを増やして相手の目線を変え、凡打の山を築く。6回に先頭から2者連続四球を与えるなど、1死二、三塁としたところで2番手のライターに託した。 その直後、左翼線へ抜けるかというライナーを、三塁手のモレルが逆シングルでジャンピングキャッチ。味方の超美技で、防御率0・00をキープした。「あれがなければ、恐らくもっと失点したし、今日勝つことはできなかった。すごく感謝している。赤ちゃんを高い高いするように褒めたいと思います」と“語録”も交えて感謝した。 カウンセル監督は「最初の2試合とは少し異なり、今日はゴロが見られた。打者に異なる印象を与えればいい」と評価。被打率は3登板中ワーストで初の四球も2つ記録した。苦しんでつかんだ2勝目を「本当のスタートは、対策されて打たれ始め、自分の持っているものが全く通用しなくなった時。これからもっと苦しいことがあるって考えると、今日勝って反省できるのはものすごく周りに感謝すべき」と振り返った。より高いところへ歩みを進める。 ◆史上4人目 今永のメジャーデビューから3試合で「投球回4以上、自責点0」は史上4人目。MLB公式サイトのS・ラングス氏がXで紹介した。両リーグで自責点が公式記録になった1913年以来、B・ボーランド(1915年タイガース)、L・ギル(2021年ヤンキース)、A・アボット(23年レッズ)に次ぐ偉業。
報知新聞社