【独自解説】「金一族に世襲維持」賛成者が半減 韓国政府、脱北者の調査報告書を初公表 変化する北朝鮮国民の意識と締め付けを強化する金正恩政権
金一族の“世襲の是非”
金一族の世襲に関する脱北者調査で、「金一族の世襲維持に賛成」と答えた人は、2000年以前に脱北した人が57.3%だったのに対して2016年~2020年だと29.4%に減っています。「また金一族の世襲に反対」と答えたのは、2000年以前の30.7%が2016年~2020年は54.9%に。「正恩の権力継承は正当ではない」については、2000年以前33.6%が2016年~2020年は、56.3%となっています。牧野氏は「1990年代に多くの餓死者をだした“苦難の行軍”以前と以降で 国民の意識は大きく変化」したと話します。 Q.2000年以前と最近とでは大きく変わっている理由は“苦難の行軍”の影響が大きいのですか? (牧野氏) 「“苦難の行軍”以降に生まれた人は今27歳以下ですが、その世代は国から良いことをしてもらった記憶がないので、国に頼って尊敬する必要がないようです」
一方で金一族は国民無視の贅沢三昧と監視社会
1月25日、 金正恩総書記は政治局拡大会議で、「食料や生活必需品さえ円滑に提供できないことは深刻な政治問題だ」と人民のための政治を行うと是正を表明しました。しかし2023年に去年輸入した“贅沢品”は前年比3倍となっています。高級時計は13億円超で前年比54倍に、革製品、毛皮製品も前年比15倍となっています。 Q.金総書記も時々弱気なことを正直に言いますね? (牧野氏) 「そう言わないと事実を隠せないという意識があると思います」
他にも、金一族の贅沢品として知られているのは、「モンブラン」の万年筆1本10万円~数十万円・「IWC」の腕時計が176万円・与正氏の「ディオール」のバッグ100万円・ジュエ氏の「ディオール」のコートが25万5000円などとなっています。また、貿易白書では自動車関連の輸入は約290万円となっているのですが、1月15日放送の朝鮮中央テレビに映っている金総書記のものと思われる車はベンツ最高級SUV 約2900万円相当、1月8日にも3300万円相当の新型ベンツを使っていたといわれています。
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