<島から挑む・’22センバツ大島>第2部 選手紹介/5止 直江朝日右翼手/塗木哲哉監督 /鹿児島
◇俊足でチームに流れ 直江朝日 右翼手=2年 「甲子園を目指すなら島から」と、徳之島の伊仙中から大島に進んだ。厳しい練習に耐え、切符を手にした夢舞台に「素直にめっちゃくちゃうれしい」。 自慢の俊足を生かした守備範囲の広さに定評があり「チームに流れを作るプレー」を心掛ける。攻撃は足を絡めた打撃が持ち味で「自主練でトスバッティングなど基本的なことを続けている」。 昨秋の九州地区高校野球大会の初戦は大分舞鶴(大分)に九回に追いつかれ、雨のため延長十回で再試合に。「野球の難しさが分かった」と振り返る。甲子園に向け「ヒットを打ちたい。チームがいつも通りの力を発揮すれば勝てる」。仲間とともに甲子園初勝利を目指す。 ◇勝利で奄美に恩返し 塗木哲哉監督 チームのモットーは「エンジョイング・ベースボール」。強豪校相手にも、楽しんで戦うチームスタイルを追求する。 大島が21世紀枠でセンバツ初出場した2014年に着任。離島ゆえに他校との練習試合の機会は限られるが、実戦形式での紅白戦など改革を進めた。 大切にしている言葉は、殻を破ろうとする学ぶ者と導く指導者の呼吸が合う〓啄同時(そったくどうじ)。「選手を焦らせず、時期を見ていく」ことが大事だという。 「勝ちたい。だけど負けることは怖くないという気持ちで試合をする。それが粘り強さにつながる」と話す。地域を挙げて応援する奄美大島の人たちのためにも「勝つことが何よりの恩返しになる」。 ◇ ◇ 大島は、竹山陸斗▽体岡大地▽田邊瑛吉▽関凛太朗▽上原賢寿郎▽丸田宗志▽白畑勝喜郎▽山下侍真▽粟飯原雄斗――の9人を含む計18人を大会に出場選手登録している。勝敗を左右する攻守の重要な場面で、各選手の活躍が期待される。=おわり