「これからもっと期待もかかるし責任ものしかかってくる」。元祖5連勝のレジェンド、ナンシー・ロペスがネリー・コルダについて語ったこと
ゴルフ界は米女子ツアーで5連勝を挙げたネリー・コルダと米男子ツアーで5戦4勝のスコッティ・シェフラーの話題で持ち切りだ。「ネリーは男子と対戦すべき」「いまシェフラーに勝てるのはネリー・コルダしかいない」などなど。SNSは2人の話ばかり。この状況を元祖5連勝女子ナンシー・ロペスが解説した。
「デビューした頃から素晴らしいゴルファーだと思っていましたが、最近になってやっとネリー・コルダ本人がいかに自分が卓越したゴルファーかに気づいたんじゃないかと思います。彼女がツアーを引っ張る状況はしばらく続くでしょう」とロペス。 シェブロン選手権というメジャーで5勝目を挙げるという快挙に「クレイジー、クレイジー、クレイジーな数週間でした。ようやく息が吸える」と連勝中の重圧を語ったコルダ。それを聞いてロペスは「ちょっと笑っちゃいました」という。 「だって可愛いじゃないですか。ようやく息が吸えるなんて共感しちゃったわ。人間らしくていいですよ(笑)」 世間が大騒ぎする状況にかつて同じ立場だったロペスはこういう。「これからもっと期待もかかるし責任ものしかかってくる。大変だと思いますが女子ゴルフの発展のため私も必死でツアーの先頭に立ちました。彼女もそれを引き継いでくれると信じています」。 19歳で出場した全米女子オープンでアマチュアながら2位に入ったロペスは、大学を2年で中退しプロの世界に飛びこんだ。78年のことである。 するといきなり当時のスター選手たちを圧倒しデビューイヤーにいきなり5連勝。スポーツ・イラストレイテッド誌の表紙とニューヨークタイム紙の一面を飾りセンセーショナルな話題を振りまいた。 しかもその年9勝を挙げ新人賞、最優秀選手賞などすべての主要な賞を総なめにした。 「当時私の飛距離は平均275ヤードくらいだったと思います。コーチだった父の口癖は“10ポンド(4.5キロ)増やせば10ヤード飛ぶようになる”でした。いわれるままに体重を増やすことに励みました(笑)」 パーシモンの時代に女子が275ヤード飛ばしていたとは恐れ入る。女子ゴルフのレジェンドは想像以上に凄かった。 「プレッシャーはあるでしょう。でも女子ゴルフのためネリーにはこれから一層頑張ってもらいたい」 コルダには重圧を跳ねのけ偉大な先輩ロペスのように年間9勝を挙げる勢いで突っ走ってもらいたい。
川野美佳
【関連記事】
- 「どうやって心技体をコントロールしているのか私にもわからない」。妹ネリー・コルダの歴史的快挙「出場5試合連続優勝」に姉ジェシカもびっくり
- 2週連続優勝を達成! 竹田麗央のドライバーショットをプロが解説【勝者のスウィング】
- テーラーメイドの軽量ドライバー「Qi10 MAX LITE」をプロが試打。アマチュアに合うのはフレックスSとRのどちらか、データで分析! 【ガチ試打計測・動画あり】
- プロでも60度は難しい!? アマチュアがやさしくアプローチできるウェッジのロフト角を考察【クラブ選びをクール解説!】
- 「ライバルがペンを握っている間にクラブを振れ」。圧倒的な練習をこなすことがゴルフ上達には不可欠!【秘伝! 伊澤塾のDNA #3】