野菜摂取レベル〝ひと目〟で 外食店に推定測定器⇒休日は注文増
ココスで「ベジチェック」
外食店に野菜摂取量推定機を置いて摂取レベルに応じた野菜メニューを提案すると、休日は野菜料理の注文率が増えたことが、ゼンショーホールディングス(HD)とカゴメの実証研究で分かった。子連れ客は測定率が高く、親子で来店しやすい休日に野菜摂取を促す効果が高まった可能性がある。 ゼンショーHD傘下のファミリーレストラン・ココスで、カゴメが提供する、野菜の推定摂取量を測定する機器「ベジチェック」(VC)を活用した。首都圏で、VCを置く3店舗、VCと掲示物を置く3店舗、比較対照用の6店舗を選び、2023年11月の1カ月間調査した。 掲示物は、測定を促す漫画入りの卓上メニューや、野菜の摂取レベルに応じてサラダや温野菜を提案するポスターなど。 VCを置いた店の測定率は、掲示物の有無を問わず平日が2割、休日が3割と休日の方が高かった。野菜メニューの注文率は、休日において、VCと掲示物の併用が6・5%、VCだけの店舗が6・4%、対照店舗が6・0%となり、VCと掲示物を併せて提案すると、野菜料理の注文を促すことができることが示唆された。 小学生以下の子ども連れの来店客の測定率が最も高かった。測定後に意識して野菜メニューを食べるか意向を調べたところ、平日は「すぐに実行したい」が55%だった。休日は、より積極的な「今回の食事で実行」が20%あり、「すぐに」の53%と合計で7割に達し、即効性がうかがえた。 ゼンショーHDは「野菜メニュ―の提案を工夫し、外食で無理なく健康になれるような選択肢を提供していきたい」(広報室)と話す。研究成果は第71回日本栄養改善学会学術総会で発表した。
日本農業新聞