水原一平被告、約45分間の答弁の全容…有罪を認めた法廷で大谷翔平を「被害者A」と呼んだ全発言内容
米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(29)の元通訳で、大谷の銀行口座から約1700万ドル(約26億3000万円)を盗んだとする銀行詐欺と虚偽の納税申告書を政府に提出した罪で起訴された水原一平被告(39)が4日、米カリフォルニア州サンタアナの連邦裁判所に出廷し、有罪を認めた。 マイケル・フリードマン弁護士と共に水原被告が裁判所に現れたのは午前8時45分頃。丸首の白いTシャツの上にダークグレーのスーツをまとい、取り巻くメディアの問い掛けには一切応えずに入廷した。 前回の裁判(現地5月14日)よりもさらに増えた約70人の傍聴人が注目する中、午前9時ちょうどに開廷。ここからの裁判を取り仕切るホルコム連邦判事から問いかけられた質問に水原被告やフリードマン弁護士、検察側がそれぞれ回答する形で答弁が進行した。裁判官は数回にわたり、ここで有罪を認めることで生まれる可能性がある結果について落ち着いた口調でわかりやすく説明し、そのつど被告に問い掛けて、水原被告は「Yes,Sir(=はい、理解しています)」と返答していた。 検察側が、犯した罪について日時を追いながら詳細に説明する間、起立したまま黙って聞いていた。その後に裁判官から、自分のしたことを「あなたの言葉で話してください」と促されると、水原被告は口元をマイクに近づけ、流暢な英語で淡々と話した。「私は被害者A(=大谷)のもとで働き、彼の銀行口座にアクセスできました。ギャンブルで大きな借金を作ってしまい、その借金を支払うために彼の金を使うことしか考えられなかった。私は銀行Aにアクセスすることができました。なので被害者Aの銀行口座から送金をしてしまいました」と述べた。質問に対する返事以外では公判中で唯一、被告本人の言葉で回答した場面だった。 約45分にわたる答弁の最後に同裁判官は2つの罪それぞれに対して、「あなたは有罪ですか、それとも無罪ですか?」と質問。同被告が「Guilty(有罪です)」と回答したのを受け、裁判官が本日の答弁を受理し、水原被告に対して2つの罪の有罪を宣告して約50分の法廷が閉廷した。今後、量刑を決め、当地10月25日午後2時に判決が言い渡される。
報知新聞社