【公演レポート】現・帝劇最後の「DREAM BOYS」開幕、渡辺翔太・森本慎太郎は少年忍者の“ギラギラ感”にしみじみ
渡辺翔太(Snow Man)が主演、森本慎太郎(SixTONES)がチャンプ役を務める「DREAM BOYS」が、昨日10月9日に東京・帝国劇場で開幕。これに先駆けて7日にゲネプロ、9日に会見が行われた。 【舞台写真】「DREAM BOYS」ゲネプロより。 「DREAM BOYS」は、2004年に滝沢秀明主演で初演されて以来、亀梨和也、玉森裕太、岸優太、菊池風磨らが主演を務めてきた作品。2019年からは堂本光一の演出で上演されてきた。来年2月の東京・帝国劇場(以下帝劇)の休館に向けたクロージングラインナップの一環となる今回は、現・帝劇で最後の「DREAM BOYS」となる。出演者には昨年の公演から続投となる渡辺、森本のほか、少年忍者の21人、紫吹淳、鳳蘭が名を連ねた。 ■ 何もかも引き受けてやろうじゃねえか!高い熱量を見せる渡辺・森本 ボクシングをテーマにした本作では、渡辺演じるショウタと、森本演じる“チャンプ”ことシンタロウを中心とした友情物語が展開。幕が開くと、ボクシングのリングロープに見立てたグリーンのレーザーの中で、グローブを着けたショウタとチャンプが戦っている。その後舞台がパッと明るくなると、ステージには純白の衣裳を着た出演者たちが勢ぞろいし、華やかな歌とダンスで観客を一気にストーリーへと引き込んだ。 劇中では、セリや盆といった舞台機構がふんだんに使われるほか、ショウタやチャンプがワイヤーでフライングしたり、観客席前方の頭上にまで舞台装置が張り出してきたりすることで、迫力あるパフォーマンスが展開する。ある事件をきっかけに逃亡中の身となったショウタが、逃げ込んだ劇場で悪夢にうなされるシーンでは、ヨーロッパの貴族のような衣裳に身を包んだ演者たちが息の合った群舞を見せながらショウタを翻弄し、美しくも恐ろしい世界を作り出した。 渡辺は、どこか影のある穏やかな微笑みを浮かべ、トラブルや悩み事を1人で抱えてしまうショウタを好演。警察に追われるショウタが「何もかも引き受けてやろうじゃねえか!」と叫びながら、赤い布をつかんでオーケストラピットにダイブするシーンでは、渡辺はそのエネルギーで観客を圧倒した。 森本はパワフルな歌声を聞かせ、かつて自分との試合を放棄したショウタに激しい怒りを燃やすチャンプを体現。その一方、チャンプがショウタに別れを告げる場面で、森本は穏やかな表情でチャンプの温かさや優しさを表した。また紫吹と鳳による丁々発止のやり取りや、少年忍者メンバー21人による熱いダンスパフォーマンスにもぜひ期待しよう。 ■ 渡辺はジュニア時代を思い出し感慨、森本は出来栄えに自信「ひと味違うドリボに」 会見には出演者たちがそろって出席した。渡辺は「自分たちが現・帝劇最後の『DREAM BOYS』の幕を閉じるんだと思うと、ジュニア時代を思い出して感慨深い」、森本は「肩に力が入らないよう、最後だと意識し過ぎずに最大限の力を出し切って、千秋楽まで走り抜けたい」とそれぞれ思いを語った。森本は堂本の演出に触れながら「ついさっきまで光一くんが、細やかにダメ出ししてくれた。去年とはひと味違う舞台になりそう」と出来栄えに自信をのぞかせる。渡辺は堂本が「段取りっぽくならないように」とたびたび口にしていたことを挙げ、「前回公演は光一くんの演出を踏襲することに重きを置いていたけど、今回は自分らしさという“のりしろ”を付けて演じたい」と意気込みを述べた。 また既報の通り演出の堂本は、8月に行われた製作発表に寄せたビデオメッセージで、渡辺と森本に楽屋のれんを贈ることを宣言していたが、渡辺は青いのれん、森本は緑ののれんを堂本からもらったという。渡辺は「光一くんは本当にカッコいい先輩だと思った」と言い、森本は「おそろいのデザインで、色が綺麗なんです」とそれぞれ喜びをのぞかせた。 宝塚歌劇団退団後、初めて立った舞台が帝劇だったという紫吹は「先輩方が紡いできた歴史の先に今がある。感謝しつつ、皆さんと千秋楽まで元気にがんばります」とコメント。鳳は「みんなものすごく歌やダンスが上手になっていて感動した」と渡辺や森本、少年忍者に視線を送りつつ、「毎日の取り組みが力になるのだと、あなたたちを見ていてつくづく思いました。これからも舞台を愛してがんばってくださいね!」とエールを送った。 ■ 少年忍者の“ギラギラ感”に、先輩の渡辺・森本はしみじみ 会見では、少年忍者メンバーと渡辺たちとの掛け合いも。川﨑皇輝が「21人全員でこの舞台に立ててうれしい。力を合わせて翔太くん、慎太郎くんの『DREAM BOYS』を盛り上げたいです」と言葉に力を込めると、渡辺は「後輩なのに、僕らよりコメントがしっかりしている」と呟いて後輩たちを笑わせる。また織山尚大がチャンプチームのメンバーを「今年は僕、深田竜生、檜山光成、安嶋秀生、川﨑星輝の5人で……」と紹介すると、名前を飛ばされてしまったチームメンバーの元木湧から「ちょっと待てーい!」と勢いよくツッコミが入る。後輩たちの様子を見ていた渡辺は「ジュニア特有の『爪痕を残してやろう』というギラギラ感を、年齢を重ねても忘れちゃいけないと思った」としみじみとした表情を浮かべ、森本も「Snow ManもSixTONESもよく『いやいやいや!』とか言ってたね」とうなずいた。 最後に森本は「今はSixTONESの髙地(優吾)と京本(大我)も舞台をやっているので、ほかのメンバーに負けないように森本慎太郎らしく輝きたい。“最後の帝劇”を楽しみます!」とあいさつ。渡辺は「現・帝劇最後の『DREAM BOYS』に選ばれて光栄。皆さんに『ラストにふさわしいキャストだ』と思ってもらえるよう、パワーを客席にぶつけて駆け抜けます」と締めくくった。 上演時間は約2時間35分。公演は10月29日まで行われる。 ■ DREAM BOYS 2024年10月9日(水)~2024年10月29日(火) 東京都 帝国劇場 □ スタッフ 演出:堂本光一 □ 出演 主演:渡辺翔太(Snow Man) Champ:森本慎太郎(SixTONES) 田村海琉(少年忍者) / 織山尚大(少年忍者) / 川﨑皇輝(少年忍者) / 内村颯太(少年忍者) / 深田竜生(少年忍者) / 黒田光輝(少年忍者) / 檜山光成(少年忍者) / 久保廉(少年忍者) / 小田将聖(少年忍者) / 元木湧(少年忍者) / 北川拓実(少年忍者) / 青木滉平(少年忍者) / 安嶋秀生(少年忍者) / ヴァサイェガ渉(少年忍者) / 鈴木悠仁(少年忍者) / 瀧陽次朗(少年忍者) / 川﨑星輝(少年忍者) / 山井飛翔(少年忍者) / 長瀬結星(少年忍者) / 豊田陸人(少年忍者) / 稲葉通陽(少年忍者) / 紫吹淳 / 鳳蘭