2度目の防衛・ユーリ阿久井政悟、統一戦への期待にも「自分の声を聞いたら、もっと練習しろと言っている。練習します」判定勝ちに笑顔なく
◇13日 ボクシング 7大世界戦+那須川天心 第1日(東京・有明アリーナ) ボクシングの7大世界戦+那須川天心WBOアジアパシフィック王座決定戦の第1日が13日、東京・有明アリーナで行われ、WBAフライ級タイトル戦でユーリ阿久井政悟(29)=倉敷守安=が同級8位タナンチャイ・チャルンパック(タイ)に12回判定2―1で勝ち同級2度目の防衛を果たした。 ◆日南まみ&赤城ありさ、ラウンドガールを務める【写真】 序盤はジャブを軸に主導権を握ったが、中盤からは接近戦と距離を取ったステップワークを織り交ぜる挑戦者を攻めあぐねる展開。最終回にユーリ阿久井は強引に攻勢をかけ、ジャッジ全員の支持を集めて、ジャッジ2者が2ポイント差という小差の判定勝ちをものにした。 「12回は絶対に取ろうと思いました。ジャブはもらい続けるのも挑戦者のボクシングなんだなと。タフな、強い相手で、やりづらかったです」 1月に戴冠し、防衛はこれで2度目。日本王者時代は右ストレートでの鮮烈なKO劇が代名詞だったが、世界戦になってからはすべてが判定勝ちとなっている。それだけに笑顔はなかった。 フライ級は国内ジムに所属する世界王者が数多い。統一戦にも期待が集まるが、ユーリ阿久井は「自分の声を聞いたら、もっと練習しろと言っている。きょうはダメダメでした。もっと練習します」と唇を結んだ。V2でも満足しない王者は、この試合を糧にさらに強くなる。
中日スポーツ