無国籍残留日本人2世問題/親族ら、フィリピンへ出発/国籍回復を支援「また沖縄に呼びたい」
太平洋戦争の影響でフィリピンで無国籍に置かれている残留日本人2世の男性を支援しようと、親族と名乗り出た人たちが11月14日、現地に向け出発しました。 11月14日午前、現地に向けて出発したのは、フィリピンで無国籍状態に置かれているアカヒジ・サムエルさんの親族と名乗り出た3人です。 うるま市平安座島出身とされる父とフィリピン人の母の間に生まれたサムエルさんは、太平洋戦争の影響で証拠となる書類が失われ、無国籍状態で暮らしています。 サムエルさんは、2023年12月、支援団体などのサポートで沖縄を訪問。親族と名乗り出た人たちと面会したほか、家系図などの証拠も手に入れ、これらを基に4月、日本国籍の回復を目指して、那覇家裁に籍を新たにつくる「就籍」を申し立てています。 いまは家裁の判断を待っている状態ですが、サムエルさんとの再会に期待の声も聞かれました。 島袋恵子さんは「行く前に(国籍回復の)結果がわかったら良かったんだけど。ちょっと時間がかかっているみたいです」と話し、記者が「滞在中に」と聞くと島袋さんは「いい知らせがね、あると一番いいと思う」と話しました。 香村幸男さんは「国籍の取得が一番先。取得したら一度沖縄に呼んでみようかなと」と話しました。 當間康之さんは「1年ぶりに会うので、向こうも興奮してるだろうし、我々も興奮している。胸がいっぱいで、胸が詰まって言えない」と話しました。 一行は、台北を経てフィリピン入りし、サムエルさんの住む南西部のコロン島に向かう予定です。